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第10話(しずく)

『今日の、お客さんは』 「今日の客は俺」 と、ホテルの部屋に入ると 祈織さんはジャケットを脱ぎ ネクタイを緩めて ベッドに腰をかけた 『え?』 「しずく、お茶入れて」 『なんで、祈織さんが』 「お前がどんな仕事してんのか見たい」 なんで、そんな 普段のお仕事と違って祈織さんが見てるから 余計緊張してしまう 「おしっこ、漏れそう?」 『漏れそうじゃないけど、ちょっとしたい』 「ふーん、」 『祈織さん、あの、』 「お前って何ができるの?」 『なにって?』 「えっちなこと、できないの?」 『えっと、それは、お仕事ではしないって』 「いや、そりゃそうだけど。単純に聞いてみただけ」 接触なしって、 いちおう、風俗ってことはわかってはいるけど おれは童貞だって事も祈織さんに伝えてるし 今まですきになった人とかも、よく分からないし 「舐められる?」 『え?』 「やってみて」 と、祈織さんが俺の目の前に立ち塞がる 『え?おれが、祈織さんのを?』 「ほら、」 と、言われて どうしたらいいかわからなかったけど とりあえず祈織さんのベルトを緩めて 前をくつろげる すると 黒い、下着が見えて 下着越しに膨らみを少し触る 「どうしたの?」 と、祈織さんはにっこり、と笑って 少しだけ腰を揺らした 『えっと、』 「ほしい?舐めたい?」 『な、なめたいです、』 と、ゆっくりとスーツと下着を下ろすと ふる、とまだ柔らかい、祈織さんの物が顔を出す 色は濃くないけど 俺のより大きい 毛は普通にあって、多分ちゃんとケアされている ふにゅふにゅ、とまだ柔らかいそれをゆっくりと手で包み込むと温かくてぴく、と少しだけ動いた ゆっくりと手に力を入れて ふわふわと揉みこんだ後に きゅっと掴んで上下に擦る すると、少しだけ芯を持ち出した 「舐めて」 『どうやって?』 おれは童貞だし、 舐めた経験も、舐められた経験もない どうすればいいのかわからなくて 祈織さんを見上げると 「べろっていっぱいヨダレ付けて、先っぽから舐めて」 と、言われ そんなのわからない、と思いつつも 手で祈織さんの物を持って 先っぽにちゅうをした ちゅ、ちゅう、と何度か ちゅうをしてから ベロをだして、ペロッと先っぽを舐める すると、少しずつ 祈織さんのものが硬くなって どう?上手に出来てる?と 目線だけ上を向いて祈織さんの目を見ると 「咥えて」 と、言われるがまま咥えて 見上げると 祈織さんさんはにこっと、わらって 俺の頭を掴んだ 『?』 そして、 『んぐっ!』 ぐい、といっきに奥に突っ込まれた 『んっ!ぶ、っん、ぐっ、』 ガツガツ、と喉の奥に祈織さんの物が当たる 口の中を激しく擦りながら出入りして ぐちゅ、じゅぽ、じゅぽ、といやらしい音が口の中から耳に響いて 苦しくて、息も上手くできなくて 頭がおかしくなりそうだった ぼーっとする くるしいのに、 背中がぞくぞくしてしまう 「くるしい?」 と、一旦止まって 聞いてくるから 口から祈織さんの物を出した 『くるし、い、』 「ふーん、でも、たってんじゃん」 と、ぐり、と踏まれて気付く おれの、たってる 祈織さんの舐めて俺のが、大きくなってる 足の裏でぐりぐりぐり、と踏まれて刺激され 身体がびくびくと震えてしまう 『い、いおりさん、』 「どうした?」 もっと、とすこしだけ腰を浮かせて 祈織さんの足の裏に自分のモノを擦りつける あ、これ、だめだ、 気持ちいい でちゃう、と腰の動きを早めると 「あ、」 祈織さんは俺のものから足を離す 『な、なんで、』 「おしっこ、漏れそうなんじゃない?」 『え?』 と、その言葉ではっとした 祈織さんにそういわれた瞬間 ジュワジュワ、といっきにおしっこが溢れ出した そして、水たまりが俺の下に広がっていく 『な、なんで』 「あーあ、しずく。漏らしたな」 祈織さんのその言葉に 顔がいっきに熱くなってしまった 祈織さんの前で 祈織さんに見られながら おれ、 おしっこ漏らしちゃった、 ◇◇ 『で、でてるぅ、』 と、寝返りをうってはっとした 出てる、 がばりと起き上がり 布団を跳ね除け 自分のモノを掴んでももう遅くて おしっこは止まることが無くて ぜんぶ、漏れてしまった 『ぁあ、あ』 でちゃった、ぜんぶ その時だ ドアが空く音がして 「しずく?」 と、祈織さんが顔を出した その瞬間 さっきまで見ていた夢をぜんぶ思い出す おれ、祈織さんの舐めてた 夢で、あんないやらしいこと 恥ずかしくなってぱっ、と顔を背ける 「しずく?どうした?あ、あーあ、漏らしてる」 『漏らしてなんか!』 ないって言おうとしたけど そんなの明らかな嘘で 「びしょびしょじゃん。どうした?」 『ねてたら、出た』 「ふーん、」 と、祈織さんは俺の腕を掴んで立ち上がらせる 「風呂、入ってくれば」 『う、うん、』 「おねしょシーツ敷いててよかったなー」 と、祈織さんはシーツを剥がして 俺に渡してくれる 『いおりさんが、』 「…俺が、なに?」 と、首をかしげる いや、祈織さんのせいじゃなかった おれが、かってに 祈織さんのいやらしい夢見たんだ、

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