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第13話(しずく)

『寝てなくていいの』 帰ったら リビングでテレビを見てる祈織さんがいて 冷えピタおでこに貼ってるけど 全然元気そうにアイスを食ってた 「まぁ平気。熱ほぼ下がったし」 『ふーん』 「しずく、どうだった、仕事」 『うん、初めての外で緊張した』 「ふーん、上手くできた?」 『ガタイいいおっさんが、変なお茶飲ませたからすげえ出た』 そして、今もおれの股間は 水分を吸ってモコモコにふくらんだおむつのに包まれたままだった 「あー、あのお茶な」 『しってんの、』 「あれすげぇよな。今日おむつ履いて寝ろよ。絶対漏らすから」 『もうさすがに全部でたと思うけど』 「一応」 『……祈織さんなんか食った?』 「アイス食ってる」 というかまぁ、それは見たらわかる 『じゃなくてご飯とか!作ろうか、お粥とか』 着替えてから、と 付けたしてキッチンを見ると 『あれ?作ったの、お粥』 流しに小さい土鍋と 器があって どっちもわずかに周りにお粥がついていた 「……」 『え?レトルトとか?』 「まぁ、そんな感じ」 『?ふーん、じゃあいらない?』 「うん、いらない」 まぁいいか、と思い おれはとりあえず着替えたいからそのままお風呂入っちゃお、とお風呂にむかった ◇◇ 『ねえ、祈織さんって実は馬鹿なの?』 「すげえ生意気でむかつくんだけど」 『………ごめんなさい』 だって、熱下がったばっかりなのに ずっとソファでだらだらしてたんだもん それで おでこに腕を置いてぐでっとしているから 『頭痛いんですか』 「んー、うっせえ」 と、祈織さんは俺に言う 口悪い イライラしてんのかな 話しかけない方がいいかな、と しばらく黙ってたら すー、すー、と寝息が聞こえてきて こんなところで寝るなんて、と呆れつつ しょうがないから 祈織さんの寝室から毛布を持ってきて祈織さんにかける 「…ぁ、」 『ん?祈織さんおきた?』 「…ぃ、ぅ、…いら、ねぇ、…」 と、何かブツブツ言うから 寝ぼけてんのかな、と覗き込むと 「っだからいらねえって言ってんだろ」 と、手を振り払いながら起き上がった 『…い、祈織さん!?』 「……しずく?あれ、」 『どうしたの?』 「んー、寝ぼけた」 と、祈織さんはまたその場で寝ようとするから 『祈織さん!寝るならベッドいって!』 と、寝る前に伝えると だるぅ、とソファーでごろごろとする祈織さん そして、 「しずく、一緒に寝よ」 と、ソファの横に敷いてある 俺の布団にだるそうな動きで降りる 『え?い、祈織さん』 「しずく、」 と、言って寝っ転がる祈織さんは また熱が上がったのか 肌が少しピンク色になってて 目が潤んでいる そして、ちょっとだけ汗ばんでて 控えめに言って どちゃくそエロい そんな祈織さんに 名前を呼ばれて 『…なに?』 と、きっとベッドに行くのがめんどくさいから一緒に寝ようとか言うのかな、とか全部吹っ飛ばして ドキドキしながら祈織さんのすぐ横に寝そべる けど、祈織さんから発せられた言葉は 「おむつ、履いた?」 『は、履いてない』 「俺濡れたくないから。履け」 と、命令形で言われたけど やっぱり履きたくなくて ふん、と背中を向ける すると、後ろで ごそごそ、と起き上がる音 自分のベッドに行くのかなっておもった けど、肩を地面に押さえつけられ 天井を向かされたかと思うと 俺の上に乗った祈織さん 『い、祈織さん?』 「しずく。おまえ、俺に飼われてんだよ?ご主人様のいうことは聞きやがれ」 俺に馬乗りになる祈織さんの 俺を見下す表情にその言葉 ぶる、と背筋が震えて ごくり、と生唾を飲む 恐怖とかじゃなくて、 『い、祈織さん……おれ、勃っちゃった、』 「しずくは、変態だね」 と、祈織さんはにやりと笑った えろい、えろすぎる 夢じゃないのかなって一瞬思ったけど 張り詰めた股間の痛さはどう考えても本物で 昨日の夢も思いだして ますます股間が硬さを増す そして、祈織さんは俺から降りて ふっ、と小さく笑って 「しずく、」 俺の名前を呼び、 俺のスウェットに手をかけて下着をまとめておろされる ぷるん、と勢いよく飛び出した俺の物 勃起ちんこ、見られちゃった、 なんで、脱がせたの まさか、 昨日は夢で俺がしたけど もしかしたら、 『っ、いおり、さん』 「俺だるいんだから、自分で着替えろよ」 『え?』 祈織さんは布団の横に置いていた 紙袋に手を伸ばし おむつを取り出した そして、 脚からそれを通されて ガチガチになったちんこを その中にしまわれる 『は、え?』 「おやすみ」 と、祈織さんは布団にくるまって 俺に背中を向けた な、なんだよ、それ!

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