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7 今度は……

「いい子……」  そう言って俺の頬に手を添えてキスをしてくれる。指先でこぼれた涙も拭ってくれた。半分放心状態の俺はそれでも抱きしめてくれてる優吾さんのぬくもりが心地よく、この初めての快感に浸っていた。 「今度は公敬君が俺のこと気持ちよくして……」  ジッと俺を見る優吾さんはもう笑顔が消えていて、スッと俺からから離れて自ら下着一枚の姿になった。自分ばっかりよくなってて満足してちゃダメじゃん俺。優吾さんに言われて慌てて体を起こし、今度は俺からキスをする。人のなんか触ったことないけど、自分が気持ちいいようにすればいいんだよな? そう思いながらぎこちないけど優吾さんの下着に手を掛けた。 「……こう?」  目の前の優吾さんのそれを扱きながら、亀頭を軽く咥える。さっきまで俺にそうしてくれていたのを思い出しながら、喉奥まで嘔吐かないようゆっくりと咥え、丁寧に舌を這わせた。 「うん……上手、そう……もっと強くていいよ……うん、そう……もっと唾液絡ませて」  気持ち良さそうな顔かどうかはわからない。俺のことを見下ろしてる優吾さんは、少しだけ息が荒くなったものの、俺みたいに変な喘ぎ声なんか吐かないから気持ちよくなってくれてるのか不安になった。 「ちゃんときもひいい?」  溢れる涎を手の甲で拭いながら俺は優吾さんの顔を見る。ちょっとだけ険しい顔をしたけど「大丈夫だよ、続けて」と頭を撫でてくれたから、俺はまた張り切って優吾さんを咥える。ゆっくりと舐めながら掌で包み込むようにして撫で回すと、頭上で優吾さんの吐息が漏れ聞こえた。気持ちいいのかな、もっと優吾さんが喘ぐのを聞いてみたい、そう思って動かす手に力を込める。さっきそうしてもらったように、俺も優吾さんにいっぱい気持ちよくなってもらいたかった。 「……ちょっと、やめて」  突然頭を押され、俺は慌てて口を離す。優吾さんの冷静な声色に、何かまずいことしたかと不安になる。 「何で? 優吾さんまだイッてないじゃん」  俺の口から涎が垂れるのを、優吾さんはクスッと笑って指先で拭う。拭ったその指をいやらしく舐め、俺にキスをした。 「いや、俺の咥えながら気持ちよくなっちゃった? 公敬君はイヤラシイね……またこんなに勃たせて。若いね……いいね……」  そう言って優吾さんは俺をゆっくりと押し倒すと、また俺の体を弄り始めた。優吾さんの手が、指が体に触れるたび、そこから熱を帯び全身が熱くなる。込み上げる羞恥心があっと意う間に快感へと変わっていく。勝手に出てしまう声が恥ずかしくて口を押さえていたら、ダメだと言ってどこからか取り出したベルトのようなもので手首を縛られてしまった。 「どうしようもなく喘いじゃってるのが堪らないんじゃないか。なんで声我慢しちゃうの? もっと可愛い声聞かせろよ……気持ちいいんだろ? 公敬君、人にこんな事されるの初めてなんだろ?……どう? 気持ちいい?」 「あっ……やっ……そんなにしたらまたイッちゃうから……あぁ、優吾さん、やだ……待って……手、離して! これ嫌だ」  自由のきかない両手で優吾さんの体を押す。そんな俺にお構いなしに優吾さんはさっきよりも激しく扱いてくるからもう我慢ができなかった。 「ほら、イけよ……顔見せろ」  あいている手で俺の顔を掴む優吾さんがちょっと怖かった。意地悪を楽しむかのように、ニヤリと笑いながら俺の反応に合わせて扱く手を強くする。俺がいくら懇願してもその手を緩めてくれることはなく、堪えきれずにまた俺は吐精した。

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