「優吾さんが弄って……俺の指じゃ……気持ちいところ届かない。こないだみたいの……やってよ」 「………… 」 　優吾さんは黙ったまま俺の内腿にチュッとやると、顔を上げた。 「お願いする時は、どうすんだ？」 　ちゃんと言えって顔をして俺を睨むから、丁寧に言えばいいのかと思って言い直した。 「優吾さんの指で俺のココ、弄ってください……」 「うん、良くできました」 　満足そうに笑うと、尻を向けて四つん這いになれと俺に言う。恥ずかしかったけど言う通りに優吾さんに尻を向けたら、いきなり指が奥まで入ってきてびっくりして堪らず声が漏れた。 「あっ……やっ！　あぁ……あ……やだ、広げないで……あ……」 　奥に触れるジンジンするところと、優吾さんに乱暴気味に広げられてる痛さと、気持ちがいいんだか悪いんだか俺にはよくわからなかった。前に優吾さんがしてくれたときのような泣きたくなるほどの気持ちよさは全く感じられなかった。ただ痛いだけなのは嫌だから、俺は必死に自分でちんこを弄っていた。 「そろそろいいかな。そのまま挿れるよ……受け入れて……」 　優吾さんは俺の尻にチュッとやると、ググッと俺に押し付けてきた。押し入られる圧迫感に、これを受け入れることができるのか不安になる。 　絶対無理、入るわけがない！　と訴えようと振り返ると、顔を上気させ汗ばんでいる優吾さんと目が合った。必死そうなその顔がとても綺麗で色っぽくて、俺は結局何も言うことが出来なかった。 「大丈夫……もう少し……力抜いて……ってわからないか。ちょっとお尻いきんでみて、怖くないから……ゆっくりするから」 　優吾さんはそう言って俺の背中をつつっと撫でる。ゾクッとして思わず仰け反り、俺は言われた通りに少しだけ尻に力を入れてみた。瞬間、グッと腰を掴まれ一気に優吾さんが押し入ってくる。ゆっくりするからって言ったじゃん。突然の衝撃に前のめりに突っ伏すと「しっかり手をつけ」と怖い声で怒られてしまった。 　それからはもう優吾さんのペースでガンガン突かれた。はっきり言って気持ちいいなんて微塵も感じなかった。痛い……苦しい、ただそれだけだった。優吾さんの荒い息が背後から聞こえてくる。時折俺の背中をやさしく撫でてくれるけど、今の俺の意識は尻にしかないから、そんなことじゃ全然気が紛れなかった。 　突かれる度に自分の口から勝手に出てくる嗚咽のような低い声。グチュグチュと卑猥な音と優吾さんの息遣い。段々と惨めな気持ちになってきて涙がこみ上げてきた。すっかり萎えてしまった自分のちんこを緩々と扱いているのもバカらしく、俺はもう「早く終われ」とそれだけを願っていた。 　 　終始バックから突きまくられ、優吾さんが俺の中で果てたのがわかった。ズルりと俺から離れていく感覚に少しゾワっとする。ちゃんとゴムはしていたようで手際よくそれをゴミ箱に放ると、何も言わず優吾さんは裸のまま部屋から出ていってしまった。