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第17話 記憶<繋がれる鎖>
ガ̪シャリ。ガシャリ。首に重くのしかかる鎖が、鈍い音を立てる。
「やっぱり君は飼われてる方が可愛いね♪従順なようで反抗しているその瞳も、すごく可愛い♪」
鎖の先をぶらぶらと揺らしながら、創造主が僕を引っ張っていく。地下へと続くこの道は、この創造主に許可された者以外は入れない禁入区だ。
「ふふ♪君の監視はね、君の同期のルーシュって子に任せようと思ってるんだ♪」
楽しそうに、うきうきとしながら創造主が一番奥の部屋へと入っていく。張られた鎖に促され、僕もそこへと入った。
「ふふ♪取り敢えず杭で磔にしとくから、ルーシュが来たらよろしく言っといてね♪もうすぐ来てくれるはずだから♪」
そう言いながら、創造主が僕の腕を掴んで十字架へと押さえつける。
「じゃ、いっくよー♪」
バキッ。
「~~~~っ。」
骨を木の杭が貫通する。腕の感覚が麻痺してくる。
「他もやっとくね♪」
バキッ。バキッ。バキッ。グシャッ。
「………っ。」
もう一本の腕と、両足、腹を杭に貫かれ、十字架に張り付けられた。
「あ、封じ掛けてあるから、逃げようとしても無駄だよ♪翼出せなかったら降りられないからね♪」
息がかかるところまで顔を近づけられ、そう囁かれる。
「………。」
「じゃあね♪」
チュッ、と触れるだけのキスをして、そのまま去っていった。
「無様だな、レイ。」
しばらくすると、ルーシュが部屋へとやってきた。
「わあルーシュ、久しぶり。」
親愛の意を込めて笑顔で迎える。
「………。」
ルーシュはそれに対して、呆れたような渋い顔をする。
「やはり問題を起こしたのはお前か。」
溜息をついて、頭を抱えている。
「あはは。世話をかけるね。」
もう苦笑いしかでない。
「まあいい。お前のそれは今に始まったことではないからな。」
そんなことを言っているが、やはり頭を抱えている。
「…手加減はしないでおいてやる。」
ルーシュの瞳が一瞬で鋭いものへと変わる。
「…うん。」
刺し出される痛みを、じっくりと味わった。
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