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第27話

シバが風呂に入っている間に トイレトレーニングの仕方を調べた 最初は犬のトイレトレーニングの仕方を調べたら さすがにもうちょっとどうにかなってそうだったから 人間のをもう一度調べてメモをしておく 『おれのスウェットは』 と、そんな事をしていたらシバが風呂から出て来て 上はTシャツ 下は… Tシャツを伸ばして隠しているから良く見えないが おむつが後ろから見えていた 「は?しらね。ねえの」 『ない』 「なんで?」 と、シバの部屋着の棚を探すが 入ってなくて 「あぁ、お前漏らしすぎて汚したからねえんだろ」 『えええ』 「えええ、じゃねえよ。お前のせいじゃん」 『洗濯は?』 まぁしてやるけど 「すぐには乾かねえよ」 『えええ、やだ、どうすんの、』 「いい機会だからそのままでいろよ」 『は?なんだよ、いい機会って』 「汚したらすぐ分かるだろ?」 『は?やだし』 「恥ずかしい?」 『そりゃそうだろ、こんな格好』 「悔しかったらそのまま汚すなよ。汚したら暫くはおむつで生活してもらうからな」 『は?やだ。汚さない』 「気をつけろよ」 『ふん、』 と、不機嫌になり 毛布にくるまってソファに寝るシバ まぁ風邪引かせたら可哀想だし、ぐずぐずになるからめんどくさいと 部屋の気温を高めに設定した 「シバ、買ってきた甘いやつ食う?あとカフェラテ。ちょっと氷溶けたけど」 『いる』 と、いうシバの前に カフェラテとガムシロップ 念願のもち食感ロールを置いてやる すぐに起き上がり パッケージを開けて カフェラテにはガムシロップを入れていた こいつ甘党だな 甘い物甘い飲み物と一緒に食うって… 「シバ、オレにも1つちょうだい」 と、手を出すと ん、と差し出してくる 『うまい?』 「うん、甘い」 『なんだよ、せっかくやったのに』 「うまいって。甘いけど」 と、コーヒーを飲んで少しスッキリさせた シバは部屋が温まってきて暑くなったのか 甘いもの食べて機嫌が良くなったのか 無意識に毛布をもうほとんど剥いでいた 『あつくね、この部屋』 「お前冷えんだろ、下はいてないんだから」 『……』 「いやなら適当に持ってるやつ履けば?」 『締め付けられたくねえ』 と、あつい、とカフェラテを飲み干した後に冷蔵庫に飲み物を取りに行った そんな飲んで大丈夫なのか、 こいつ馬鹿なんじゃねえのかな 「シバ、ちゃんとトイレ行けよ」 『分かってるって。言われなくても』 と、ペットボトルの水をぐびぐびと飲み テレビを付けた 『お、相方やってんじゃん』 と、再放送の刑事ドラマを見始めた いや 相方の再放送はほぼ毎日やってるってぐらいしょっちゅうやってるし と、暫くはテレビに夢中になっていたが うとうと、と船を漕ぎ出す そこで、先程調べた メモを確認する 「シバ、そこで寝る前にトイレ行け」 『…やだ、べつにいきたくねえ』 と、クッションを抱き抱え始めたからもう結構本格的に寝ようとしていた 「シバ。漏らしたら1週間はオムツ生活だぞ」 『………』 と、ものすごく不機嫌な顔をして立ち上がる 「一緒に行ってやろうか」 『バカにしてんの』 「してねえけど」 ふん、とそっぽを向き 毛布をズルズルと引きずりながらトイレに向かう えらいえらい、大人しくトイレ行ったな そして、間もなくトイレが流れる音と シバは戻ってきて 「出た?」 『……ちょう出たけど』 と、いうシバ 「えらいなぁ、ちゃんとトイレ間に合って」 と、シバの頭を撫でてやると きょとんとした顔で俺を見る 『な、なに?バカにしてんの?』 「してねえよ?間に合って偉いなって思ったから褒めただけだろ」 『ふーん、…当たり前だし。それぐらい』 と、シバはクッションに顔を埋めた 「もう寝ていいぞ。寝る前はトイレ行こうなあ。オムツ濡れてなくてきもちいいだろ?」 『…やっぱりばかにしてるし』 「してねえよ」 シバは口では憎まれ口を叩くが クッションを抱き締めたまま横になり おれの膝の上に倒れ込んだ …甘えてるねえ 『…ねて、いい?』 「あぁ、寝ていいぞ」 と、いうと頭を撫でろ、とでも言うように 俺の手を自分の頭の上に移動するから 何度か撫でてやって 灯りを遮るように 目隠しをしてやると すぐに すぅすぅ、とゆっくりとした寝息が聞こえてくる こんな時間に寝ると 夜、寝れねえんじゃねえかな まあ、いいか 「シバ、俺の言う事聞くならずっと甘やかしてやるからな」 と、聞こえていないはずのシバに言葉をかけると すぴ、と少しだけシバの鼻がなった

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