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第28話

仕事がようやく落ち着き シバには一応免許を取らせようと 教習所に通わせる事にしていた ただ、 教習所でおもらしをしたら大変だ、と オムツを履かせて行かせようとしたら 嫌だとものすごく抵抗するから トイレトレーニングを完了させてから 教習所に通わせることにした しかし、トイレトレーニングと言ってもピンと来ないのか シバは家でゴロゴロしていたり ゲームをしていたりしていた 「シバ、明日から教習所行くか?」 『行くって言ってんじゃん』 「じゃあ明日だけおむつ履いてけよ」 『いらないって』 「汚さなければ次から履いてかなくていいから」 『じゃあいかね』 「だったら家でトイレトレーニングしろ」 『…べつに必要ねえし』 「俺が言ったタイミングでしかトイレ行ってねえじゃねえか」 『だって…それは行きたくなる前に毎回お前が言うからじゃん』 「じゃあ今日1日俺はなんも言わねえ。それで漏らさなかったらいいよ」 『元から漏らさねえって言ってんじゃん』 「じゃあせいぜい頑張れよ」 と、さりげなく朝ごはんを出すタイミングで シバにたんぽぽコーヒーを入れてやる せっかくやる気があるんだ、 俺もちょっと応援してやろうと 一日中家にいて 安心の空間だからこそ それを飲ませた というか、そのお茶の効果もじっくり確かめておきたかったからだ 絶好の機会だと思った べつに漏らす漏らさない関係なく どれくらいの頻度でトイレに行きたくなるのか 効果はどれくらい続くのか 「シバ、映画見よ」 『なんなの?お前休みなの?』 「まぁだいたいなー」 『ふーん』 と、ソファの俺の間に座ってくる なんなの、かわいいかよ 『なにみんの?』 「これ、知ってるか、ホラー」 『お前、ホラー好きなの?』 「うん、まあまあ」 『ふーん、』 「シバは?」 『べつに普通。そんな言うほど怖くねえ』 「なんだ」 ちょっとガッカリというかなんというか 怖がってるシバとかちょっと見たかったんだけどな 怖がってトイレ行けなくなったりしたら面白いのにな、とちょっとだけ想像する 意外に平気らしい 店のメニューにも入れようと思ってたんだけどな ホラー映画鑑賞からの耐久コースとか まもなく始まったホラーを シバは平然と見ていて本気で平気らしい ただ、急に画面にバッ、と現れるのはびっくりするらしく 肩をビクッと震わせたりもした 映画が始まり、そろそろ物語が動き出そうとした時だ 俺の膝の間にいるシバの脚が もじ、もじもじ、と少しだけ動いた お、お茶の効果、出てきたか 「シバ、」 トイレ行ってこい と、言いそうになり 今日は言わないって言ったことを思い出してすぐに口を閉じる 『なに?』 「怖い?」 と、適当話題を変えた 『んー、まぁ面白い』 「ふーん、」 その言葉通りか シバは画面に集中していて 脚をもじもじと動かすだけでトイレに行こうとしない 余談だが、このソファは以前シバが漏らして以来 クリーニングをして防水のカバーをかけていた だから、まぁここで漏らしてもどうにかなるって言ったらなるが… その時だ、 画面に血塗れの顔が突然現れ シバの肩がビクッと跳ねた 『わ、ビビった、』 と、いうシバの手はしっかりと股間を握っていた あれ、まさか出たか? 「シバ、大丈夫か?」 『……トイレ、行ってくるから止めといて。先見ないで』 「あぁ、分かったからさっさと行け」 と、映像を止めて送り出すと シバは両手で股間を握りながら走ってトイレに向かう お茶を飲んで、だいたい30分くらいか もじもじとしだしたのは20分くらいだから 結構即効性はあるな と、携帯にメモをしておく 「間に合った?」 と、帰ってきたシバの顔を見ると 目を逸らしたから股間を見るが 濡れてない? 今日に限って色が濃いスウェット履いてやがる。見えないな、これは 『間に合ったし、』 と、再び俺の脚の間に座ったシバ 続きを催促するから 直ぐに再生してやる そして、シバの目線がテレビに向かったところで 『な!』 がば、っとシバのスウェットの中に手を突っ込んだ そして、ふに、とシバの股間に手を触れさせるとひんやりとしていて 「シバ、濡れてんじゃねえか」 『ちょ、ちょっとだけだろ。あれだよ。手、洗った時に水が飛んだんだよ』 「水?スウェット濡れてねえのに?」 『水だよ』 「ふーん、」 と、シバを押し倒してスウェットを脱がす 『な、にすんの、』 「匂い嗅いで確かめようと思って」 『や、ばか!やだ!やめろ』 「水なんだろ?」 『……水もだけど……ちょっとだけ。出ちゃったから』 と、顔を逸らし赤くしながらいうシバ ばかだなあ、本当にこいつは まぁ許してやろう、濡れているのは本当に下着だけのようだし、と そのままシバのスウェットと下着を脱がす 『ちょ、なにすんの。おれ見てんだけど』 「いいよ、見てて」 と、言ってやるとシバは本当の下半身裸のままテレビを見ていて どんだけ集中してんだよ 俺は温かいタオルを取りに向かう 『なあ!なんか下履いてないと怖いからどっか行かないで』 「なんだよそれ」 『人間って服きてない方が怖いらしいから』 「へえ、知らなかった」 『信じてねえだろ!後で調べとけよ!どうでもいいから早く戻って来いって』 「わかったからギャンギャン騒ぐなって」 と、温かいタオルとおむつを持ってもどると シバは安心したようで 俺の事には目もくれず再びテレビに釘付けになっていた 俺が下半身を拭いてやるのも おむつを履かせるのも されるがままだ そして、再びスウェットを上げてやると 定位置、と言わんばかりに俺の足の間に座り寄りかかって満足気だ 利尿作用のあるお茶だったから喉が渇くのか それともスナック菓子のせいか シバは映画を見ながらしきりに お菓子を食べたり飲み物を飲んだりしていた そんなに飲んだらまたトイレに行きたくなるとか考えないのかね、こいつは そして、映画が終盤に差し掛かった頃だ 怒涛の怖いシーンの連続と シバの重みで俺は結構疲れていた いくら作り物と分かっていても 急に大きくなる音や 今から驚かされますよって演出 そして、血塗れの顔の連続は少々疲れる シバはきっとトイレに行きたいのを自覚していて先程からずっと自分の股間を揉みしだいていた また止めて行けばいいのに、と思うが 集中していて止めたくないのだろう その時だ、 『わ、』 主人公の仲間の1人が不意に引きずられていき 姿を消した その演出は突然すぎたのか シバは思わず声を出した そして、肩をビクッと震わせたあと 小刻みに背すじをぷるぷると震わせている そして、 『っぁ、はぁ、』 と、明らかにシバの身体から力が抜けた あれ、こいつ。まさか 「シバ」 『うるさ、っ、ぁっ』 と、もう確定であろう シバの股間に手を当てると スウェットの向こう側で 水流が勢いよく飛び出し 布に越しに俺の手にあたり渦巻いていく じんわりと熱を持っていて 少しずつ吸水体が膨らんでいくのがわかる 手にあたる水の勢いが少しずつ弱まり 最後にシバの身体がぶるり、と震える 全部、出したようだな そこで、映画はおわった

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