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第35話

『すうしいー』 「お、起きた?」 起きた、と言っても 眠ってたというか飛んでいたのは10分に満たない時間ぐらいだろうか シバが眠っている間に大体身なりは整えてやったが ただ、起きて第一声がそれってなんだ 『んんん、すし』 「寿司じゃねえよ。いくだけいって寝やがって」 『………』 バツが悪そうに目を逸らしたシバ 飛ぶ直前の事を思い出したのだろう 「なぁ、あのチョコ食ったの?」 机の上に置いてある包み紙を持ってシバに見せる 『え?食っちゃダメなやつだった?』 「いや、そういう訳じゃねえけど」 というのも、 あのチョコ 実は媚薬効果があるチョコレートだったのだ と言っても プラシーボ効果くらいの効果しかない代物で オプションで入れようか迷った結果 サンプルとして少しだけ購入したものだった 俺もヤナギも少し食べてみたが まぁ、本当にプラシーボ効果ぐらいだったから オプションとして入れても危険じゃないからいいよな、と話し 適当に放置していた物を 見つけたシバは食ったらしい そして、社長室でオナりだすという事態 「なんでオナってたの」 と、本当にチョコの効果か 気になり聞いてみると シバは顔を赤くする 『……腹減ってて、』 「は?」 『腹、すげえ減ってたの』 「いや、だからなんだよ」 『だから、他の欲満足したらどうにかなるかなって』 いや、バカだろ 「で、こんな誰が入ってくるかもわからない社長室でオナニー始めちゃったわけ?」 『なんで、そういうこと言うんだよ』 結局のところ チョコの効果なのかはよくわからない ただ、先程のシバの様子を見ていると いつもよりは身体中が敏感になってた気もする いや、でも 「お前って薬効きにくいよな?」 前風邪ひいた時も 薬飲んでもあんまり効いてなくて座薬突っ込んだし 気圧で頭痛起こした時も 頭痛薬飲ませたけどあんまり効かないようで1日ダラダラしていた 『いや、よくわかんねえけど』 「いつもどうなの」 『漢方とか処方されがち』 漢方とかのが効果でる体質か? そうすると逆にこういう嘘っぱちみたいなのが効いたのだろうか?よくわからんが 「寿司食い行くか」 『いく』 腹減った、と起き上がったシバの顔は イキまくった後だからか 何となくいつもよりエロい顔してる気がして むず、と下半身に響く 帰ったらちょっとシバで遊ぶか そうと決まればさっさと寿司食って帰ろう 「寿司、何食いたいの?」 『なに、?サーモン?』 「サーモンかー。サーモン美味いのは、」 と、記憶を辿って美味いサーモンの店を思い出す 『え、なに。どこ行くつもりだよ』 「どこって寿司屋だろ?」 『じゃなくて。おれ回ってんのがいいけど』 「なんで」 『だってビッく〇ポンしたいし』 いや、俺社長なんだから もっと贅沢いえばいいのに シバは意外に、というか結構庶民派 いや、俺も別に贅沢な方ではないが ハンバーグといったらファミレスに行きたがるし カレーといったらCo〇oイチだ 「いいの、それで。せめてざんまいにしようぜ」 『やだ、回ってるやつ。あのタッチパネルで注文したい』 「わかったよ、それでいいんだな」 と、チェーンの寿司屋に行き先を決めて 荷物をまとめる 『もう仕事終わったの?』 「朝から行くって約束してたろ、寿司」 『そーだけど』 と、シバも起き上がる 身の回りを見ても持ち物らしい物がないから 恐らく手ぶらで 交通ICだけ持ってきたらしい 服装もびっくらやる気のないいつものスウェットと大差ないこっちがびっくらするぐらいカジュアルな感じだ 「お前って人見知りだよな」 『なんだよ、いきなり』 「いや、ヤナギの前だと借りてきた犬みたいに、なるだろ?」 会社でも、ヤナギ意外と話しているのをそんなに見たことない それに、多分タッチパネルで注文するのがらくだからあの回ってる寿司がいいのだろう 『それをいうなら猫だろ』 「お前犬じゃん」 『なんだよそれ』 借りてきた猫 まぁ、それぐらいちゃんと俺だって知っている しかし俺の中のシバはどう見ても犬で 今や立派な愛犬だ 俺もいつの間にか愛犬家になっているぐらい 柴犬だ 『なぁ、お前いつまでおれのこと犬だと思ってんの』 「いつまでって、お前は犬だろ。俺の犬」 こんなかわいい愛犬、 手放せるはずがなかった ◇◆ 寿司を食って満足したらしいシバは 車の中でウトウトとして 窓に頭をぶつけていた 「ぶ、っ」 その光景を見て思わず吹き出すと 『んだよ、』 と、眠そうに目を擦りながら文句を言ってくる 「シバ、帰ったらエッチしようなあー」 『は?やだ。おれ今日疲れたからねるし。1人でやってればいいじゃん』 と、また目を閉じて 今度は頭をぶつけないように窓に寄りかかった 「はぁ?」 なんだ、そのかわいくねえ態度は 「シバ、起きろ」 『んだよぉー』 「起きねえとさっき当たったいくらストラップ窓から投げ捨てるぞ」 『やめろよ、危ないだろ』 そりゃそうだ、 案外まともな事を言うシバ まぁ俺も本気でそんな事をするつもりはないのだが 「帰ったら、お前のケツに指突っ込むって言ってんだけど」 『だからやだって』 「なんでだよ」 『疲れたの。おれもう今日はオナニーしすぎて気分じゃねえし』 「ふーん、」 『なんだよ、その顔』 「いや、会社の誰がいつ来るかわかんねえ状況でオナって気持ちよくなっちゃうって恥ずかしいやつだなって」 『いまさら、なに』 「いや、ヤナギとかに見られても良かったのかよって話」 『……』 「なんだよ、」 『あの部屋、よくヤナギさん来んの?』 まぁ、そりゃ仕事で色々確認事項があったりしたら来るだろう ヤナギは俺の右腕と言っても過言では無いのだ 「くるけど?」 『………ふーん、』 「なんだよ、さっきから」 と、シバの顔を見ると 何故かものすごく不機嫌な顔をしていて 不意に ごそごそと自分の下半身を弄り出す 「は?」 ズボンの中に手を突っ込んで ごしごしと上下に擦っていて やりにくいのか ズボンと下着を下ろして 下半身を露出させる 「なに。いきなり。見えんぞ、外から」 『イライラしたからムラムラしようかなって』 「いや、バカだろ」 ふにゅふにゅと上下に擦ってはいるものの シバのものはやる気が無くて 柔らかいままだった まぁ、さっきイきまくった後だからな 赤信号になったタイミングで、 手を伸ばしてシバの物をくすぐってやると ぴくり、と少しだけ反応した 『もっとやって、』 「帰ってからな」 そういうと、シバはまた膨れて 窓の外を見ながらごしごしと自分で扱く 「なんでイライラしてんの、」 『……しらね、』 「ヤナギがあの部屋くるから?」 『…だから知らねえって』 と、諦めたのか 自分のものを服の中に戻すシバ 『なぁ、』 「なに?」 『イライラするからどうにかして』 「帰ったらな」 よし、今日帰ったら抱く 指だけじゃ収まんねえかも

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