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第42話

他のホテルの場所、 開始前の流れ、 待機中にすること 終わった後の流れ、 それをシバくんに説明するとシバくんは 真面目にメモを取っていた だいたいの説明が終わり まだ時間がだいぶあるから パソコン作業をして シバくんには書類チェックをしてもらっていた もう時間はここに到着してから1時間くらいたっている シバくん、トイレ大丈夫かな 会社を出る前に社長にコソッと言われた シバに一応オムツ履かせてるけど トイレ行けるような時間作ってやって って 社長も過保護というかなんというか… 「シバくん、ちょっと休憩、しないっすか?」 『休憩?』 「ホテルのロビーに売店あるからなんか買ってきて貰ってもいい?俺、一応ここで待機しないといけないから、離れられないし」 『えっと、何買ってくれば』 「軽い食べ物、おにぎりとかと、あと水かなー、シバくんもお腹空いてるでしょ、なんか買ってきていいよ」 と、いい、1000円渡すと 行ってきます、とシバくんは車から降りて伸びをした ホテルのロビーには売店の他にちゃんとトイレもあるからトイレ寄ってこれるだろう 俺って気が利くーっと 俺もずっと運転席に座りっぱなしで 凝り固まった背中を伸ばすために 1度車をおりて伸びをした しかし、まもなく 『戻りました』 「あれ、シバくんおかえり」 『?はい、おにぎり、ツナマヨと明太子どっちがいいですか?』 「明太子」 なんだろう、その独特なセレクト 明太子おにぎりと水を俺にくれるシバくん そして、帰ってくるのが思ったより早かった これってまさかトイレ寄ってきてないのかな 「シバくん早かったね」 『1時間半コースだから、食べる時間なくなっちゃいそうだったからちょっとだけ急ぎました』 と、自分の分の緑茶の封をあけ ごくごくと飲みぷは、と息を吐いた 「そっかー…ありがとう」 なんでよりにもよって緑茶 トイレ行きたくなっちゃうじゃん、 大丈夫なの、シバくん さすがに言うだろう、 漏らす前に、 最悪、おむつ履いてるらしいし…… と、作戦は失敗に終わったけど 俺もおにぎりの封を開けた ちょっとシーンとしてしまった車内 おにぎりの封を開ける ペリペリ、という音だけが響く 「昨日お休み、社長と出かけたの?」 『あ、はい』 「シバくんの誕生日だったからって社長急に休み取ってさー。なんか高級イタリアンにでも行ったの?」 『あ、フレンチです』 行ったのかよ、おいい 冗談のつもりだったのに なんだよ、男2人で高級フレンチって 社長のシバくんの事の溺愛っぷりすげえな、まったく 『ヤナギさん、あいつ、…社長に、信頼されてますよね』 「えええー、まぁ、付き合い長いしね。一応会社の立ち上げメンバーだし」 社長とは 何年か前に知り合ったけど 仕事をする上でお互いすごく合う 仕事に対する考えや こんな仕事なのに以外にきっちりしていて 福利厚生もしっかりしている所とか 「まあ、尊敬してるかな」 『へぇ、』 と、シバくんはおにぎりにかぶりついていた 俺も食お、とおにぎりを食べて 水で流し込む もうすぐ1時間半だ そろそろ連絡くるかな なんの気無しにシバくんの方を見ると シバくんはメモを読み返していた うん、真面目。 この子、ちょっと人見知りなんだよなあ 社長と俺以外にあんまり話しかけられないし 仕事中、俺が少し外していたら トイレに行きたいって言えずに 社長室に呼ばれたタイミングで漏らしちゃった事もあるらしい 見た目もものすごくいいんだからキャストの方やればいいのにって思うけど 社長はその気は無いようだ 俺なんて頑張って 漏らそうとしても漏らせなかったし そもそもものすごくトイレが遠くて なかなか行きたくならない 物心着いた頃からおねしょもしたことない だから逆に送迎の長時間待機とかは向いてるんだけどなあ 『あ、の、ヤナギさん、』 「ん、なにー?」 と、パソコンを打ち込みながら返事をした時だ ダッシュボードに置いていた携帯が振動をし ヴッヴッとおよそマナーモードとは呼びにくい音を立てはじめた 「あ、終わったかも。もしもし」 と、電話に出ると 案の定朔弥くんで 着替えやらを持って部屋にむかう 「これで着替え終わったら会社戻って、クリーニング室に汚れ物出せば終わりね」 『はい、』 と、メモを取るシバくん 部屋の前に付き インターフォンを押すと 朔弥くんが開けてくれる 「うわ、ベッドの上でやったの?」 と、ベッドの上のおおきなシミを見ていう 朔弥くんは既にシャワーを浴びていて 腰にタオルを巻いていた 「ご希望だよ」 「へぇえ」 はい、着替えと、渡すと 朔弥くんはすぐに服を着始めた 「で、ワンちゃんが今後俺の送迎することってあんの?」 『ワンちゃん?』 「お前だよおまえ。ワンちゃんだろ、」 「朔弥くん、シバくんだよ」 「犬みたいな名前じゃん」 『うっせえ』 お、怒った 俺の前では比較的いい子だったのに 言葉使いとかも気をつけてたのに 「なんだ、そういう顔できんじゃん」 と、シバくんのおでこをデコピンした朔弥くん 『ぅあっ』 「じゃあ柳瀬さん。おれ直帰するから、汚れ物頼んでいいっすか?」 「了解、あ、直帰すんならおむつ履いて帰りなよ、お茶の効果残ってそうだし」 「もう履いたから心配しないでいいよ」 「あ、駅までは車乗ってきなよ、俺らもクリーニング業者呼んだらすぐ行くし」 「あー。じゃあそうする」 と、いう朔弥くんをまたせ すぐにクリーニング業者を呼び 部屋の汚れ具合を伝える 「よし行こうか」 と、ビニールに入った汚れ物を持ち車に向かった 「なぁ、ワンちゃんは社長とどういう知り合いなの?」 『その呼び方やだ』 「なんで?ワンちゃんはワンちゃんじゃん」 『ふん、』 と、シバくんは完全に拗ねてそっぽを向いた 「あ、おしっこでそうー」 「え。大丈夫」 「あのお茶効果やべぇんだって、あ、でる、」 と、ぶるっと震えた朔弥くん あー、出したなこれは オムツ履いといてよかったね、 『でた?』 「うっせえ、ワンちゃん」 『……むかつくぅ、漏らしたくせに』 「俺は仕事だからいいんだよ」 と、シバくんは怒ってるけど シバくんがこんな話すなんて 案外合ってるかも、この2人 送迎するなら朔弥くんがいいかもな 歳も近いし 「ワンちゃん、新しいおむつとって。駅のトイレで履き替える」 と、紙袋を指さすから シバくんはそこから新しいおむつを朔弥くんに渡した 朔弥くんはカバンにそれをしまうと 降りる準備をする 「じゃあまた御依頼くださーい」 「うん、お疲れ様ー」 「ワンちゃんもバイバーイ」 と、あっさり帰る朔弥くん 『ちげえのに、』 と、シバくんのご機嫌は完全に斜めになってしまった 「さて、俺らもさっさと帰ろう。会社着くまでゆっくりしてていいよ、たくさん覚えることあって疲れたと思うし」 と、窓の外を眺めるシバくんに声をかけた シバくんはずっと大人しかったから 寝てるのかと思っていた しかし、 そわ、 そわそわ、と動き出して なぜだか顔色があまり良くない そこで、ようやく気付いた シバくん、トイレに行かすの忘れた どうしよう、これ 俺から声掛けてあげた方がいいやつだよね? いや、でも、 トイレ我慢してるって知られたくないから黙ってるのかな、 それなのに シバくんトイレ寄る?とか俺から聞いたら可愛そうかも、 言い出すのを待つべきか、 『…っ、ぁ、っ』 と、シバくんの肩が隣でぴくりと動く あれ、これ結構やばいやつなんじゃ……… 「あー、シバくん、具合悪かったりする?大丈夫?」 と、控えめに声をかけてみる これで具合悪いとか言われたらコンビニでもなんでも止まるのに 『だ、いじょうぶです……』 と、いうシバくんの手は ぐ、っと自分の中心に押し当てられていて どっからどう見ても大丈夫じゃない でも、大丈夫って言われたのに止まるのもおかしいだろう 何も言わずにコンビニとか寄れば良かった… 「あー、そっかー。会社まであと10分くらいだから頑張ろうねー」 と、もうこれしか言えなくて シバくんのこめかみに汗が滲んでいるのが見えた おむつはいてるならもういっそそこでしちゃっていいのに 『…っぅ、ぁ、』 びくり、とシバくんの肩がまた跳ねた これ、ちょっと出ちゃってるんじゃないのかな 貧乏ゆすりをして ぐにぐにと自分の股間を揉みしだくシバくん 時おり不安そうにチラチラ俺の事見ているけど 全然見てない振りをしてあげる、 必死に我慢しようとしてんだ、 がんばれ、もうまもなく 駐車場だ、 駐車場に入り、車を入れようとした時だ 『っっ、あっ、ぁ、』 と、さきほどより大きな声がシバくんから漏れる そして ぷるぷると身体を震わせ 脱力しきった顔 口から漏れる はぁあ、という力が抜けた息 あー、出ちゃったな、これは 耳をすませば微かに水音が聞こえてきそうだった シバくんの様子を見て すべて出し終わったであろうタイミングで サイドレバーをRからPにもどす 「よし、着いた。お疲れ様ー。俺はこのままクリーニング室に行くからシバくんは社長のところに報告行ってもらっていいかな?」 『ぁ……は、はい』 と、車を降りてその場で別行動する事を告げると シバくんは少し安心したような表情を見せた とりあえず駐車場のエレベーターだけだ、あとは 少し歩き方がおかしいシバくんとエレベーターにのり俺は3階、シバくんのくんは5階のボタンを押す 「じゃあねー、おつかれー」 と、3階でエレベーターを降り シバくんに手を振った ぁぁあ、疲れた 社長、シバくんのお守り まだオレには荷が重いっす…… これからシバくんが社長室に報告行きます。 多分おもらししてしまったのでおむつ変えてあげてください と、社長に連絡を入れて ランドリー前のベンチに崩れ落ちた ごめんシバくん……トイレ、気を使って上げられなくて…… これから社長室で存分に甘やかして貰ってくれ、シバくん

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