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第58話

「えええ、いおりんってパンツ買ってもらってんの?ださあ」 と、あきらくんにまたバカにされた あきらくんの送迎の時、 いつもおむつ履いてるから いおりんって普段からおむつなの?って聞かれてむかついたから送迎の終わる時間に パンツを履いて見せてやったら ぱちんっとゴムのところを引っ張られてバカにされたのだ おれの服も 下着も だいたいあいつが用意してくれる 自分でだって買うことはできるのに あいつがいつの間にか 増やしているから最近自分で買ってない 「見覚えあるパンツばっかりだと飽きちゃうんじゃない?」 『あきる?』 「だって全部知ってるパンツだと脱がせる楽しみないじゃん?」 『そうなの?』 「そうでしょー、いおりん気効かないなあ」 そうなのかな、パンツとか おれ、あんま見てないけど 気付いたらどろどろになって あいつのパンツとかあんまり気にしないけど それにあいつのいっつもほとんど黒とかだし 俺のは色んな色あるけど。 あのぴっちりしてゴムが青いやつがおれのお気に入りだった 「いおりんパンツ買いに行こ」 『ええ、』 「だってこの後空いてるでしょ?俺の送迎で今日仕事終わりって言ってたでしょ?」 『そうだけど』 「えっちなやつ買いに行こー」 と、俺の話は聞いてくれない そして、あきらくんに連れてこられたのは なんかエッチな色したいかにもなお店だった 「どのパンツにする?T?それともレースとかついてるやつ?」 『おれが履くのになんでそんなん』 「ええ?だってこれ男用だよ、こう見えて」 うっそだあ だって どう見ても布面積少ないし 収まんのって思ったけど マネキンが履いてるのをみるとマネキンにもちゃんとふくらみがあって、ちゃんと収まってた 『ヒラヒラしてんのはやだ、女みたいだから』 「えー、かわいいと思うけどなあ」 『やだ』 「じゃあこのおしりがっぱっり空いてるやつは?」 『やだ、普通のがいい』 「いおりん普段どんなの履いてんの?」 『ふだんは、ボクサーのちょっとぴっちりめのやつ』 「マイクロボクサーとか?」 『かな?よくわかんねえけど』 「どれ、見せて」 と、べろん、とシャツの裾を引っ張られて ベルトを引っ張ってズボンの中を覗き込んでくる やめろよ、こんな所で 「あーマイクロボクサーだね。やっぱり」 『気に入ってんのはもうちょっと布少ないヤツ』 「そんなのあんの?ブリーフじゃなくて?」 『ちがう、ボクサーのローライズのやつ』 「へえ、元からえっちいの履いてんじゃん。じゃあやっぱりTとかにしなよ。Gストは気になるかもだけど普通のTとかならちゃんと履いてる感あるし」 『くい込みそうじゃん』 「なれるよ、すぐ」 慣れるのかな というか あんまり慣れたくない気もするけど 迷ったけど あきらくんのおすすめの種類のやつの中で あいつが好きそうな黒を選んで 購入することにした 購入した後は 腹減ったから適当にファーストフードに入った 『買ったのはいいけどいつ履くの?』 「そんなの決まってんじゃん、今日エッチしそうだなってとき」 『そんなの、』 いつも、突然というか けっこういつも、というか… おれがむらむらしたら おれのだけしてくれる時もあるし あいつの気分によってそのまま最後までする事もある つかあいつも1人でしたりするのかな おれは、けっこう毎日ぐらい あいつにしてもらったり 1人で寂しいときしたりするけど あいつが1人でしてるの、見たことないな 「いおりん頭悪そうな顔してるよ」 『失礼だろ』 「何考えてんの?」 『……ないしょ』 「じゃあとりあえず、細身のパンツとか履く時にそれ履いときなよ」 『なんで?』 「ダサいじゃん。下着のライン透けたら」 『透ける?』 「なにー、気付いてないのかよ、だっさあ」 『なんでそういうこというの』 「おむつばっかり履いてるからわかんねえんだよ」 『ちっがうし。あきらくんと一緒じゃないときはほとんど履いてないし』 「へえ、じゃあ普段はおもらししないの?」 『……しないから』 「まぁ、どっちでもいいけど」 『あきらくんは、この仕事してて、普段おもらししちゃう事ないの?』 「まぁ、1人でおもらしオナニーすることはあるけど。本気で間に合わなくて漏らしちゃう事とかはないかな」 『そうなの?仕事した日の夜もおねしょしねえの?』 「うん。おねしょはどんなに頑張ってもした事ないなあ。気持ちよさそうだから憧れるけど」 『ええ、どこが』 「あれ?いおりんおねしょもしちゃうの?」 墓穴を掘った、と目線をそらす なんかおればっかり恥ずかしいじゃん 「うそ?毎日」 『んなわけねえじゃん。たまにだよ、』 と、いうとあきらくんはにやっと笑った また余計なことを言ってしまった 「いつしちゃうの?おもらししちゃった日?」 『……おしえない』 「なんで?」 『教えたくないから』 「どれくらいしちゃうの?週一とか?」 『そんなしないって、本当にたまに』 「お酒飲んだ時とか?」 『………それは、』 「お酒飲むとおねしょしちゃう人いるんだってねえ。オレはザルだからなんともないけど」 なにそれ、ずっる おれだって、 あの時はぐうぜん、お酒に慣れてなかったから仕方なかったというか 「ますますいおりんとお酒飲みに行きたくなった」 『やだ、あきらくんとはいかない』 「なんでー。いいじゃん。行こうよ」 『やだ』 「ねえ、おねしょ気持ちいい?」 『気持ちよくない』 「なんで?寝てる間にじゅわわってでてお尻あったかくなるんでしょ?」 『…目が覚める頃は冷たいし、あいつに見られて恥ずかしいからやだ』 「そっかー、確かに見られちゃったら恥ずかしいよね。なのになんでいおりんはおねしょしちゃうの?がまんできないの?」 『でなんであきらくんそんな意地悪ばっか言うんだよ』 「ごめんごめん。純粋に好奇心」 そんなの、したくてしてる訳じゃないのに 「トイレの夢とかみるの?」 『えっと、それは、たまに。我慢してて、……トイレ行たり、』 おもらしする夢見ちゃったり…… でもお酒飲んだ時とかは 眠りが深くて 夢とかとか見ないのに目が覚めたらおしっこしちゃってる事がおおい 目が覚めた時のあの不快感と絶望感と言ったら… 「へえ、いおりんってかわいいんだね」 『ばかにしてる』 「してないよ、純粋に、羨ましいなぁって」 なんで、こんなの羨ましいんだ おれからしたら どんなに頑張ってもおねしょしないあきらくんの方がよっぽど羨ましいのに 「いおりん、こんどお酒飲みに行こうね」 『やだよ、なんで』 「友達じゃん」 あれ、おれいつの間にあきらくんと友達になったのかな あきらくんは、 おれからしたらただの仕事の関係の人なのに

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