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第61話

『おまえのせいでぱんつぐちょぐちょになった』 「悪いって。シバが可愛かったから」 『帰りおれパンツないんだけど』 「シバがあんなエッチなパンツ履いてんのが悪いだろ」 と、2人でジャグジー付きの風呂に入って シバの全身キレイにしてやった シバはセックスの後 不機嫌になる事がある セックスの後 一晩中どろっどろに甘やかせば 不機嫌にならないが 今日は甘やかす時間が足りなかったのだろう ぐちょぐちょになったパンツは洗って 代わりにおむつを履かせてやったが 帰り道はぶすっと窓の外を眺めていた 「なぁ、あのパンツどしたの?」 『買った』 「なんで?」 『………欲しかったから』 「ふーん、」 『なににやけてんの』 「べつに」 『変なやつ』 運転しているから前を見ながら 信号で止まったらタイミングで シバの頭を撫でてやると 手を捕まれ がじ、と指を噛まれる 「いってえ、なに?」 『……べつに』 「噛むなら親指の付け根にして。痛えから」 と、いうと おとなしく親指の付け根の母指球の辺りをガジガジと噛み始めて 指に比べると肉があるそこは シバが噛む度に ちゅぱ、ちゅぱと音をさせる 「シバ、なんで噛むの」 『噛みたいから』 「片手運転危ねぇからそろそろ手返して欲しいんだけど」 『やだ、』 「やだじゃねえけど」 と、手を引いて 運転を再開する しかし、シバの視線はずっと俺の手を追っていた 「シバ、ちゅぱちゅぱしたいの?」 『……うるさい、』 ご機嫌を損ねたらしい シバは ふん、と窓の方を向き 俺に背中を向けた おしゃぶりすきになっちゃったかもなー、 まぁそのうち飽きんだろ 窓の外を見るシバの後姿からは ちゅ、ちゅぱ、とちいさな音がしているから おそらく自分で指を噛んでいるのだろう 「シバ、晩飯、なにがいい」 『ハンバーガー』 「あの店夜はバーになるからハンバーガーの提供無いんだって。この前やってなかったろ」 『ふつうにマックのでいい』 「モスじゃなくていいの?」 『うん』 じゃあ適当にお持ち帰りで買って帰ろうと ドライブスルーがあるマックに向かって 注文している間も シバはずっと俺と反対の方向を向いていじけていたから 適当にダブルチーズバーガーのセットを頼んでやって 受け取ったそれをシバに ん、と渡したがいじけていたのでは無くいつの間にか眠っていたようで ちゅぽ、とシバの口から指を抜いて ベトベトになった指を手で拭いてやり マックは後部座席に置いて車を発車させる これで家ついて起きるかな ポテトしなしなになるからさっさと食わせたいんだけどな 駐車場に車を停めてすぐにシバを揺すって起こす 「シバ、起きな」 『んんん、やだ、』 「シバ、部屋行こ」 『やだ、』 「だっこする?」 『……』 重いんだよなぁ、と思いながらも シバが手をのばすから よいしょ、と抱き上げる 「おも、」 と、シバの尻の下に手を当て支えたときに違和感を感じた なんか、ぐしゅってした 「おしっこした?」 『……、寝てたら、出てた』 「そっか、部屋着いたら替えてやるよ」 と、 エレベーターの前でシバを下ろすと 案外ちゃんと立つから 部屋までは歩いてくれそうだ エレベーターに乗った途端 んんん、と眠そうに目を擦って俺に寄りかかってくるから 部屋に着いたら本格的に寝そうだな 「シバ、眠い?」 『んん、ねむい、』 声をかけたのがダメだった シバに甘えが出て その場にしゃがみこむ 「シバ、もうちょっとだから」 『んんん、やだ、』 「もうちょっとだぞ」 と、シバの腕を引いて立たせようとしたときだ ピン、とエレベーターが音を鳴らして 地下の駐車場から1階に着くと 人が乗ってきた 「……何階ですか?」 「7階です」 と、乗ってきたのは下の階の住人のようで 俺より年上っぽいサラリーマン 「大丈夫ですか、その子」 と、端っこにしゃがみこむシバを見る 「あー、眠いだけなんで。すみません」 と、シバの前に立ち隠してやると 7階に着いたら会釈をして降りていった人 「シバ、人いるんだから立てよ」 『やだ、』 「シバ」 『だっこ』 「マック零れるから歩こ、シバ」 と、エレベーターの開くボタンを押してると どうにか歩き出したから 俺も一歩後ろを歩く 部屋を開けると シバはそのままリビングのソファにダイブして んんん、と眠そうに身体を捩る 「シバ、マック食わねえの?」 『………』 「ポテトしなしなになるよ」 と、声をかけてももう限界のようで しょうがないから おむつだけ替えてやろ、と シバとスーツを脱がせると パンパンに膨らんだおむつが姿を現す 『ん、なに、』 「おむつ、替えてやろうと思って。さっきおねしょしたんだろ」 『……してねえもん』 「ほら、腰上げろ」 と、タオルを腰の下に敷いてやると もう甘やかされる気まんまんで 体中から力を抜いてされるがままだ テープタイプにしてやろ、と テープタイプを付けてやっても シバはされるがままだ 今日は本格的に赤ちゃんだな、これは 「シバおいで、抱っこしてやるから」 と、いうとシバは大人しく抱っこされて よしよしと背中を撫でてやるとすぐにうとうとして ほら、と手を出すとすぐに噛み付く 疲れてんのかな、こいつ 仕事フルタイムになって体力的にも精神的にも 「シバ、起きたら一緒にごはん食べようなあ」 最初は 歯を立てガジガジと噛んでいたが 間もなくちゅぱ、ちゅぱ、と吸うだけになり 口の中をいじってやっても 反応は無くて とろとろになったから口のなかから ちゅぽん、と指を抜くと あむあむ、と寂しそうに少しだけ口を動かしたが すぐにすーすーと寝息をたてはじめる 「くっそ、」 寝て起きたら赤ちゃん治るのかな 甘えすぎだな、こいつ 口ん中、とろとろにしすぎだし そんなん、俺が勃つだろ

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