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第74話

「シバ、寝る前にトイレ行ってこい」 『でないいー』 と、不機嫌に言いながらも 今日の失敗を気にしてトイレに向かうシバ すぐに戻ってきたからベッドの隣に入れてやると既に眠そうなシバ 「出た?」 『あんまりでなかった』 と、ごろん、と寝転がって欠伸をする 「シバ、最近おねしょ増えてっから夜起きてトイレ行くか。俺アラームかけてやるし」 と、シバに聞くと シバは少し考え 『……今日昼におもらししたからおむつの日じゃねえの』 と、聞いてくる 確かにそうだった シバが起きている時におもらしした日には 毎回おむつを履かせていた 自分から言い出すなんて シバもそのつもりだったのだろう 「んんー、今日は無し」 『なんで?』 「おむつにおしっこするクセついちゃうから」 『そんなの、つかねえし』 と、不機嫌にいう 「とりあえず今日は無しで寝るぞ。夜中俺も一緒に起きるし」 と、いうとシバは頷くから アラームをかけ電気を消した セックスしたからよく寝れそ、 ちゃんと夜中起きなきゃな、と思いながら眠りについた しかし隣がゴソゴソ動く感じで目を覚ます 時計を見ると俺が寝てから1時間半くらい立っていた 「シバ?」 『んんん、』 「どうした、」 と、うとうとはしているようだが意識のあるシバ 『んんん、眠れない、んん、』 と、グズってゴソゴソと動いている 「寝れねえの?おいで、」 と、シバを抱いてやるが シバは腕の中でずっとゴソゴソしていた 「どうした、寝れねえの、眠くない?」 そんな今日昼間寝てたりしなかったけどな、 明日は仕事だから早く寝ないと辛くなるだろうと 背中を撫でて聞いてやる 『……おねしょ、しちゃうかも』 と、控えめに言ったシバ 「おしっこ、出そうなの?」 『でないけど、……寝てたら出ちゃうかも』 と、もぞもぞと動く 「シバ、じゃあ1回トイレ行ってから寝よ。そしたら大丈夫だから」 と、いうとシバは頷いて トイレに向かう これで寝るだろうか と、帰ってきたシバは手を洗って適当に手を拭いたのか スウェットに手形を付けていた 「でた?」 『あんまり出なかった』 「じゃあ大丈夫だろ、寝よ」 と、夜中にセットしたアラームを解除する アラームの時間までもう30分もないし 『でも、でちゃうかも、今出なかったから……いつも、昼におもらしした日は出ちゃうから、』 と、小さい声でいう そうか、 寝る前も言っていたが 昼に漏らした時はいつも俺がおむつを履かせていた そしてシバはそれによくおねしょをしていた だから、不安なのだろう こういう日は漏らすかも知れない、 そう考えたらおむつをなしでは寝れないのだ 「おむつ履くか?」 と、聞くとシバはこくん、と頷いて もう、あんまりおむつは履かせたくなかったんだが 寝れないのは可哀想だからしょうがない、と ベッドの下からおむつを取り出してそれを開く 「シバ、脱がすよ」 テープタイプはシバは嫌がる事が多いが 今日はされるがままだ テープタイプに念の為パットを2枚入れ 前を閉じてやるといつもよりもっこもこになっていた 「シバ、夜中トイレ行きたくなったら起こして。それ外してやるから」 『うん』 と、スウェットを元通りにして ベッドに横になると シバは俺にピッタリとくっつき 今度はすぐに眠りについた おむつ癖ついちまってるよなー、これ とりあえず今日はさっきまで寝れなかったようだからこれ以上夜中起こすのは可哀想だ 明日からは夜中寝てから起こしてちゃんとトイレでさせよ、と考えオレも再び眠りについた ◆◇ 翌朝 アラームで起きると シバはまだよく眠っていて 起こされなかったから漏らさなかったのか?とシバのスウェットを下げる シバはおねしょはするが 出たら結構すぐ目を覚ますタイプで そのタイミングで起こしてくるから漏らした時はすぐにわかる よいしょ、と寝ているシバのスウェットを下ろすともこもこのおむつ それに朝勃ちもしているようで真ん中がこんもりとしていて 「んん?」 これ、でてるよな? 中にパットを2枚入れてるから あんまり表面までは色が出てきてないが明らかに水を吸ったような所もある でてるよな、これおむつの股間部分に手を当て少し撫でる 『んんん、なに、』 と、下でゴソゴソされてるからか シバは目を覚まし 目を擦りながら覗き込んでくる 「シバ、おしっこでた?」 『……おしっこ、?』 と、わからない、という顔でぼーっと考え ふるっと身体を震わせた そして おむつに当てていた手の内側が じゅわじゅわとあったかくなり振動する 「あっ、シバ、」 『んんん、おしっ、、こ、?でてる、』 と、寝ぼけていてよくわからないのか じゅわじゅわと全ておむつの中に排泄し 朝勃ちさせてるから漏れるんじゃないかとおれは気が気じゃなかったが おむつの性能とパットのおかげで漏れることなく全て吸収されていく さすが我社の特別性 ふ、とシバが身体中の力を抜いたのがわかり きっと全て出し終えたな、と シバの腰の下にバスタオルを敷いて おむつを開いていく あー、ぐしょぐしょ 今出したばっかりだからホカホカしてるし 量的に寝てる間にも出してるな、これ 『んん、なに、』 「シバ。おねしょ」 『してない、んん、』 「してるよ」 と、ようやく目が覚めてきたのか 両手で顔を覆って隠れる 「シバ」 『……ごめんなさい』 と、顔を隠してる手の隙間から謝罪が聞こえてくる 「しょうがない、昨日も夜中ちゃんとトイレ行ったから」 『……したくないのに、おねしょ』 「シバ、今日の夜からちゃんとトレーニングしような、」 『………できるのに、ちゃんと』 「わかってるよ、だからすぐ治るって、これぐらい」 『…うん、』 と、指を開き その間からシバの下半身をおしりふきで拭く俺の方を覗いてくる 「なに、」 『怒ってない?』 「うん、怒ってねえから早くシャワー浴びといで。仕事遅れるよ」 と、いうと ようやく顔を隠す手が離れこちらに伸ばされる ほれ、と引っ張って起こしてやる 『はぁあ、会社かあ』 と、大きなため息を吐く シバはおねしょをした日は不機嫌な事が多く 朝会社行く前もちょっとぐずる 今日はどうだ、と様子を伺うが 起きる気がある分マシな方か 「シバ、一緒に会社行こ。朝飯、カフェよってモーニングも食ってこ」 『…フレンチトーストの所いきたい』 「いいよ、じゃあ急いで準備してこい」 『うん、』 と、ベッドから尻丸出しのまま降りるシバ よし、今日は比較的ご機嫌だ。 このままご機嫌にシャワー浴びてくれ、と見送ろうとすると シバは寝室を出る前にぴたりと止まる 『なぁ、』 「なに、」 『一応確認なんだけどさ』 「うん、」 『おれが、おねしょしちゃうこと、ヤナギさんとかに言ってないよね?』 と、その言葉に少しドキリとした 「…ウン、イウワケネエダロ……」 『だよなあ』 と、シバは風呂に向かった うん、言ってねえ シバとは言ってねえし 知り合いの犬って…言ってるし。 うん

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