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第96話

『んん、おしっこぉ、』 「え、なに、でる?」 と、シャワールームでシバのベルトを外そうとすると もぞもぞと動き出したシバ 『でる、ぁっ』 と、そのまま漏らしたようで シャワールームの床にぽたぽた、と数滴こぼれる しかし数滴こぼれただけですぐにそれは止まる 『っぁ、んんん』 と、少しだけ自分の中心を抑えた 「でたか?」 『ん、なんか、っ』 「なに?」 『…ぬぐ、もうぬぐ』 と、いうからそのまま濡れてくっつくスーツを脱がしてやると なぜか自分のちんぽをじっと見たシバ 「なに?」 『はやく、きれいにしたい』 「すぐしてやるから」 シャツも濡れちまったな、と 上も全てぬがし シバは手首に壊れた手錠を付けたまま裸になる 服を脱がす時も 身体を洗う時も 壊れた腐りが チャリチャリ、と音を鳴らすもんだから なんかすげえ悪いことしてる気分になる 『おしっこ、…?』 「なに、まだ出んの?」 と、聞くとシバはわからない、というような顔で首を傾げるがすぐに自分の中心をぐっと握る 『でる、でちゃう、』 「いいよ、しな、そのまま」 と、今更と思いながらシャワーを流してやると ぽたぽた、とまた数滴だけこぼした 「出ねえじゃん」 『んん、っなんか、』 「なに?」 『変な感じ、でちゃう、いたい、』 「痛いの?」 『いたい、』 と、脚をもじもじとするシバ 「我慢しすぎたからか?」 と、温めるようにシャワーをかけてから ボディーソープで洗ってやる 『おしっこ、』 「なに?またでるの?」 『んん、でちゃうっ』 と、すぐにまたちょろっと少しだけ零す 「ちょっとしか出ねえじゃん」 『んん、でもしたいんだもん、』 と、もじもじとしていて きゅっ、とまた自分の中心を掴む 『いたい、』 「痛いってそれまさか膀胱炎か?」 『わかんない、っ』 シバの身体を洗い終わって拭いている間ももじもじしていて すぐにおしっこを出したそうだった 「シバ、とりあえずおむつ履いて病院いこ」 『おむつ、はきたくない』 「いや、無理だろ、すぐに漏れそうになって我慢できないんだろ?」 『だって、』 「シバ、ほら」 と、おむつを開いて足元に出すと 渋々脚を通した 「したくなったらすぐしな。どうせちょっとしか出ねえんだから」 さっきまで泣いていたからか シバはまた泣きそうな顔で頷く スーツは全身汚してしまったから スウェットを着せてやるが スウェットに壊れた手錠という格好は なんだか外に出しちゃ行けない感じがする 『これ、外す』 「つかお前がカギの場所わかんねえならヤナギじゃねえとわかんねえと思うけど」 『ええ?』 「俺場所知んねえし。ヤナギ今出てるんだっけ?」 『うん、今日直帰って言ってたよ』 「ええ、じゃあわかんねえじゃん」 とりあえず隠しとけ、と袖を伸ばしてやる そのとき 『んんっ、』 と、声を漏らし身体を震わすシバ 「でそう?」 『いたいぃ、』 「俺も着替えてくるからすぐ病院いくぞ、シバ」 『…うん、』 「濡れて気持ち悪いか?すぐオムツ替えするか?」 『まだでてない、』 「そしたらとりあえずパット入れて漏らしたらパットだけ替えよ。どうせ3滴くらいしか出ねえし」 とりあえず社長室にシバを連れて行って 俺が着替えている間も待たせているともじもじとしていて 震えたり抑えたりする よし行くか、とシバを車に乗せるが 「でてる?」 『ちょっとだけ、』 「膀胱炎って何科だ?泌尿器科?」 と、ナビで調べて適当に出たところに向かう 『んんっ、でた、』 「沢山でた?」 『じゅわってしたぐらい、でた』 「着いたら後ろの席でパット替えるから。我慢できるか?」 『…うん、』 病院に着くまでの間 シバは何度か漏らしてしまったようで その度にぷるぷると震える 駐車場に車を停め 「シバ、後部座席行って。パット替えてやるから」 シバは元気がなく 頷くだけでなんにも言わない 後ろの席でシバのウエストのゴム部分を引いて中を確認する パットを抜いてやるとそこそこ濡れているが オムツ本体までには染みていないようで パットだけまた新しいやつを突っ込む 『おれ、赤ちゃんじゃないんだけど』 「知ってるってそれぐらい」 『おむつなんて履きたくねえのに』 「わかってるって。緊急事態なんだから仕方ねえだろ」 『きんきゅうじたい、』 「ほら、替えたから診断してもらお」 と、いうとシバは 納得したかどうかわからないが頷いた ◇◆ 尿検査をする為に 検尿をしなきゃ行けなかったが シバは催す傍から漏らしていたため おしっこが溜まるまで病院で少し我慢させていたら でちゃう、と言いながらも半泣きでシバは我慢して 抱っことほぼ泣いているような顔で言うが さすがに外で抱っこはできないな、と 頭を撫でてシバはどうにか耐えて ようやく検尿ができた 結果はやっぱり軽度の膀胱炎だったようで 薬を処方されたのと たくさん水分をとって我慢せずにたくさんおしっこを出してくださいとの事だった 薬の効きにくいシバは 薬を飲んだのになかなか効いてこなくて 半泣きでちょっとずつおしっこをしていて その度に痛がっていた これは仕事は無理だと判断し そのまま家に連れて帰って来るけど シバはソファでずっとぐったりとしていた 「シバ、おいで。抱っこしてやるから」 『んんん、』 と、シバは俺の上に乗って ぐで、と身体を預けてくる 「まだ痛いか?」 『ちょっとだけ、マシになってきた。薬効いてんのかも』 シバの腰の辺りを撫でていると シバがうとうとし始めたのがわかるが 眠そうにしながらもおしっこが我慢できないのか たびたび身体をぷるぷると震わせる 『おしっこでて、ねれない、んんん、』 「気にせず出していいから。はやく全部出しちまえ」 ゆっくり背中をトントンと叩いていると ようやくシバは寝息を立て始めて 眠れたようでとりあえず一安心する 動いたら起きちまいそうだし もうちょいこのままだな、と 足が痺れる覚悟をした

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