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第117話

あいつが変な顔するから さびしくなって 行きの車では少し泣いた 会社に着くと ヤナギさんが心配していて 案の定今日は予約も少なく 半休で帰れることになって少し安心する 「シバくん、今日は何か困ったことあったら何でも俺に言ってね」 『はい、ありがとうございます』 と、ヤナギさんは気を使ってくれる 今日半休でいいって。 帰り買い物してくからなんか欲しいもの教えて と、メールをして あいつに心配させないようにちゃんと仕事しないと、と気合いを入れ直す ヤナギさんはあいつが休んだ分の仕事もしているから忙しそうで おれもできるだけヤナギさんの手伝いをしていたら結構忙しくて あっという間に半日がすぎてしまう 「よし、落ち着いたからシバくん帰って大丈夫だよ。ごめんね、思ったより遅くなっちゃった」 『ありがとうございます、半休、すみません』 「ううん、午後はもうやる事も少ないから気にしないでいいからね!社長によろしくね」 『はい』 お疲れ様です、と挨拶をして 急いで駐車場に向かって自分の車に乗り込む エレベーターでメールを確認したら 食い物と飲み物と、シバの食うもん と、かなりざっくりした内容の返信で 何食いたいの、と返信して とりあえず買い物は家までの間にする事にして 車を走らせた 何が食いたいかわかんないからスーパーに行くことにして 確かこっちにあった、と以前あいつと行ったスーパーに向かった スーパーに付き、 あいつ何食いたいんだろ、とメールを確認するが返信が無くて 寝てるのかな、と思いつつも少し心配になる 俺熱出た時何食ったっけ、と考えたけど 熱であんまり覚えていない 確か雑炊は食ったけど あいつお粥とか雑炊とか食った気しなさそうだな、と とりあえずスーパーのカゴに レトルトの雑炊と あいつカレー好きだよな、と惣菜コーナーでカレー 惣菜コーナーに 風邪に勝つ!とポップと一緒にカツ丼もあったからカツ丼もカゴに入れた あとは俺の食いたいもん、と考えたけど特に思い浮かばなくて適当に隣にあったスープもカゴに入れる あ、アイス食いたい アイスも3つくらいカゴに入れて あと、飲みもん。 なんかスポーツドリンクみたいなのアホみたいに飲まされたな、と 2リットルのペットボトルをカゴに入れると重くて もういいや、とそのままレジに向かう 会計を済ませ 袋に詰めていた時だ お腹の下の方がむずむずした 『あ、』 おしっこ、したくなってきた… と、トイレマークを見るが 以前、ここのスーパーに来た時に トイレに行ったら怖くて1人で入れなかった事を思い出す 『……、』 まだ、がまんできる、 あいつ、怖いトイレ入らなくていいって言ってたし 急いで家に帰って家のトイレ行こう、と決め 少し脚を揺らしながら袋に急いで食べ物を詰めて車に急ぐ 会社で途中1回おしっこはしたけど あいつが早めに行けっていうから 早めにトイレに行ったけど 早めだったからあんまり出なかった。 その後はバタバタしていて 早く家に帰りたくて 急いで会社を出てきてしまったから 会社を出る前にトイレを済ませるのを忘れてしまった 早く、帰ろう このスーパーから家はそんな遠くないから我慢できるし、と 車に乗り込み きゅ、と1度自分の中心を握ると 少しだけおしっこしたい感じがマシになった気もする 座ったからもうちょっと我慢できそう、とエンジンをかけ車を発進させる しかし、3つ目の信号に引っかかった時だ 『……おしっこ、したい、』 と、思わす口に出してしまう やだ、漏らしたくない、 おむつ、履いているけど、 おれがきっとおもらしして帰ったらあいつまた心配する、ときゅ、と中心を握って必死に耐える その時だ、 プ、と後ろからクラクションの音がして ビクッと肩が少し跳ねてしまった そして じわ、と少しだけおむつが熱くなる 『んん、』 抑えたい、 けど、 すでに信号が青になっていて そのせいのクラクションで 手を離しハンドルを持って車を出すしか無かった アクセルを踏むと じわじわじわ、とまた少しだけおむつが熱くなって ぐっと、ちんぽの先っぽに力を入れると どうにか熱くなる感じが止まって少しだけ息を吐いた んんん、でちゃう、 早く、帰りたい 今日に限って信号によく引っかかる 信号で止まる度に ぎゅっとちんぽを抑えてどうにか耐える 『……ついた、』 と、ようやく家について 車を駐車し、 降りようと荷物を持つと 結構たくさん買い物をしたから両手が塞がってしまって 抑えられなくて エレベーターを待っている間も じたじたと足踏みをして耐える 『んんっ、で、る、』 やだ、あとちょっとなのに、漏らしたくない ようやくきたエレベーターに乗り込み 部屋の階を押して待っている間も 先っぽからぽたぽたと水が零れておむつを汚すのがわかる 『んんんっ、でちゃってる、』 我慢してるのに、 ぽたぽた、ちょろ、しょわ、と 少しずつこぼれる量が増えていって悲しくなる もじもじとお尻を振って耐えようとするのに おしっこは止まってくれなくて ついに しゅうう、と多めの量が出てしまった 『あっ、や、』 と、急いで抑えたら飲み物の入った袋を落としてしまってエレベーターにゴウン、と大きな音が響く けど、ギュッて抑えたからどうにかおしっこは止まった ピン、とエレベーターが音を立てて ようやく部屋の階に付き 落としてしまった飲み物を拾わなきゃ行けないのに 手を中々離せなくて ちょっとじたじたして ようやく拾ったと思ったら体勢を変えたせいで またじょば、と音を立てて多めの量がこぼれる 『んんっ、でた、』 と、どうにか抱えるように飲み物を持ち できるだけ負担をかけないように 部屋に急ぐけど ドアに手をかけると ガチっと鍵がかかった音がして 鍵を出さなきゃ行けないことに気付く おれが朝、家出るとき鍵かけたんだった、 けど、カバンの中から鍵を探す余裕なんておれにはもうなくて また飲み物を落として、 ぎゅっと中心を握るけど しゅうぅ、、と下半身で音がなった 止まらない、っ、と身体中から力が抜けて ぺたりと座り込んでしまう 『っぁ、っぅ、で、ぁ、』 そしてそのタイミングで カチャリ、と中から鍵が開く音 そして直ぐに扉が開いた 「シバ?鍵忘れた?」 『んん、っちが、ぁ、』 と、自分の中心を抑えている手に あいつの視線が突き刺さる 「ほら、シバ。おかえり。早く入っといで」 と、地面に置いた飲み物をあいつが拾ってくれて おれの腕を引いて家の中に入れてくれる 襟足のところ、いつもより赤い、 掴まれている腕が熱い、 おむつの中も、全部熱くなった、 「おかえり、シバ。たくさん買ってきてくれてありがとな」 『んんんっ、でも、でちゃった、』 「急いで帰ってきてくれたもんな。ありがとな、シバ。着替えよ」 と、あいつはなんでもないように言った おもらししたの、バレたくなかったのに おもらしなんてしたくなかったのに、 1人で会社行っても大丈夫って、 ちゃんと買い物もして あいつの看病とか 完ぺきにやりたかったのに、と悔しくて きゅ、と下唇を噛んだ

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