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第121話

『…おしっこ、もらしちゃった、』 と、ぐすぐすと泣きそうになりながら 昼休みに社長室に来たシバ その割に服は濡れてなくて 「漏れちゃったの?パンツに収まった?」 『パンツと、下のやつ濡れた、』 と、少しがに股なシバ 最近寒くてシバのトイレが間に合わない事が多い だから夜のおねしょパンツみたいな昼間のおもらし用パンツを履かせる事にして少しのおもらしなら吸収出来るようにしていたが どうやら全部漏らしてしまったらしい おもらしパンツとヒートテックタイツまで濡らしてしまったらしい 「スーツ濡れなくてよかったな、着替えよ」 と、直ぐに脱がせてやると 結構ギリギリだったようで ヒートテックまでじんわり濡れている おもらしパンツとヒートテックを脱がせて 冷えないように少し熱めのタオルで拭いてやる そういえば普通の下着は置いていたが おもらしパンツもヒートテックも置いてなかったな 「シバ、おむつ履くか?」 『……やだ、履かない。おれ赤ちゃんじゃねえもん』 「でもシバの昼間用のパンツも濡れちまったし、ヒートテックも替え持ってねえんだよ。ヒートテック無いとお前寒いだろ」 『……さむいけど、』 「寒いとシバおしっこ我慢出来なくなるだろ ?」 『……でもやだ、』 「シバ、おいで。パンツ履かせてやるから」 『……やだ、もう自分で履くからもういい』 と、へそを曲げてしまったようで 不機嫌に言う 「シバ、」 シバは出してやった下着を履いて ズボンもさっさと履く 「よし、じゃあ飯いこ。寒いから上着持っといで」 『……うん、』 機嫌が良くねえなあ… そういえば最近おむつ履きたがらなくなったからな せっかくおむつ卒業したと思ったのに またおむつを履かされそうになったことが気に入らないのだろう 「シバ、お前の好きな物食べに行こ」 『スープ。温かいスープがくいたい』 「そうだな、じゃあスープの店、駅の向こう側にあるから」 『うん』 ◇◇ 「社長、シバくん、ちょうど良かった。ちょっとご相談なんですけど」 と、食事から帰るとヤナギがすぐに声をかけてくる 「月末に出張行かなきゃいけない事案がありまして。誰行きます?社長と俺かシバくん。それか俺と瀧さんでもいいですけど」 「あー、どうするかな。下見?そしたら俺とー、シバ行くか?どうせヤナギと行くとしてもシバ休みにして連れてくし」 「そうだよね、シバくん出張行ったこと無いしちょうどいいかもね。じゃあ社長とシバくんで申請出しときます。部屋ってどうします?一緒の部屋で取っていいですか?」 「ああ。同じ部屋で」 『同じ部屋なの?』 「一緒に住んでんのに別の部屋にする理由ねえだろ」 「そーっすよね。取っときますねー」 「おー頼む」 と、ヤナギに任せて 1度シバをトイレに連れて行ってから 仕事に戻ろうと考え 「シバ、トイレ行こー」 と、トイレに誘い トイレに連れて向かった時だ 「あー、いおりんと社長だ」 「げ、」 「社長!げってなに!」 「いや、ついな」 と、トイレから出てきたのは 『あきらくん?』 「いおりん久しぶりー!」 「ってあきらくん濡れてねえ?」 「うん、今日お茶のコースだったんだけど、戻ってきて洗濯物出してたらトイレ行きたくなって急いできたんだけどちょっと漏らしてみた」 『漏らしてみたって……』 「だって、我慢辛かったし。着替えある?オレやっぱり、仕事のあとはおむつ履かなきゃダメみたい」 『着替えなら、』 「そっちの着替えルームにあるだろ、3つ隣の部屋」 「オレ、パス持ってねえから入れないけど」 「あー、そっか」 社員証で扉のロック解除しないと入れないやつだからな、 「あきらくん、行くぞ」 と、あきらくんを連れて 着替えルームに向かう事にする シバも一緒に着いてきて 俺より先に社員証を ピッとして扉を開けてくれる 「おむつはそこの棚だから」 『あきらくんズボンどれ?スウェットでいい?』 「うん。帰るだけだしスウェットでいいや」 と、渡されるまま受け取るあきらくん 「これ、おしりふき。冷たいのやだったらそっちの機械の中におしぼり入ってるから」 と、渡して さっさとシバを連れて行こうとしたが 「おしりふきやだ、社長、タオルでやって」 「はぁ?自分でやれよ」 「やだ、やって。この前はしてくれたじゃん。脱がしてよ」 と、あきらくんは言い出して チラッとシバの顔を見る シバ、まだトイレ大丈夫かな 「ねええ、しゃちょうう、やってよお」 と、あきらくんは俺の腕を掴むから これはさっさと済ませないと長いな、と考えて 温かいおしぼりを取り出し 椅子の上にタオルを敷き あきらくんのベルトに手をかける しかし、 『…なぁ、』 と、シバが俺の袖を掴む 「どうした、シバ」 と、シバの顔を見ると 少しむすっとして くい、と俺の袖を引っ張るから なに、と少し屈むと シバは俺の耳元で内緒話みたいに小さい声でいう 『おれ、おしっこしたい』 「あー、トイレ行こうとしてたもんな、先行っといで」 今のシバに我慢はさせたくない あきらくんの着替えをさっさと済ませて 俺も後を追う事にした 「ねえ、しゃちょうう、はやくう」 「わかったから」 と、さっさとあきらくんのズボンと下着をまとめて下ろすと シバはずっと俺の後ろに立って見ていた 「シバ、我慢できなくなるから行っといで」 『……やだ、待ってる』 と、動こうとしない これは俺も一緒に行かなきゃダメだな、と おしぼりの袋を破り、取り出して 熱くないように広げてパタパタと少しだけ冷ます あきらくんはちょっとちびった程度のようで 太ももまでは汚れていなかったから さっさと股間辺りを拭いてやる 「んん、きもちいぃ、」 『……なぁ、』 「シバ、ちょっと待って」 『なぁ!』 「シバ、我慢できないなら先に行っといでって」 「いおりんもおしっこ?早くトイレ行かなきゃ漏れちゃうよ」 と、あきらくんはあっけらかんと言う 『……やだ、』 と、身体をぷるぷる震わせ ぐ、と自分の中心を掴むシバ そんな格好、もう限界だろ 「ほら、あきらくん。履いて」 と、足元に足を通すように新しいおむつを広げるが 「オレこれじゃなくてテープのやつがいい」 と、ごろんと横になる めんどくせえなあ、と テープタイプのおむつを出す 「あきらくん、腰」 と、指示をし、腰を浮かせると 下におむつを差し込みさっさとテープで閉じてやる 勃起してたがしらん 『なぁ、っぁっ、』 と、シバの声がして振り向くと びちゃぴちゃと水が溢れる音 「シバ?」 「あれ?いおりんおもらし?」 『……っ』 そして、しょろろ、という音まで聞こえてくる 「あー、」 「あーあ、いおりんおもらししちゃってんじゃん、」 『……してねえもん、』 と、シバはすぐに座り込んで 自分の中心を隠すように丸くなる 「いおりん大丈夫?」 「シバ、我慢できないなら先トイレ行っといでって言ったろ」 あきらくんの前で漏らすとか何やってんだ、お前 「あきらくん、俺ここ片付けるからもう自分でズボン履けるよな?」 「うん。しょうがないからいいよ」 「うん。じゃあこのこと他の人に言わないでね」 「大丈夫だよ、そんなん」 「うん。じゃあもう帰れるよな」 「うん」 じゃあね、とあきらくんは出ていって 俺はタオルを出してシバの足下に落とす シバは丸まったまま ぐすぐすと泣いていて 泣くぐらいならさっさとトイレ行けばよかったじゃねえかよ 「シバ、もうびしょ濡れだからシャワー行こ」 『……やだ、っ』 「じゃあどうすんの?」 『……おれちゃんとトイレ行きたいって言ったじゃん』 「あきらくんの処理終わんなきゃ行けなかったろ」 『……一緒にトイレ行こうって言ったじゃん、おまえ』 「…そうだけど、」 とりあえず立って、と シバの脇の下に手を入れて立たせて ベルトに手をかける シバはされるがままで ぐすぐすと泣いて袖で涙を拭いながら顔を見せない 「シバ、ズボン脱ぐから足上げて」 と、俺の声は無視して足も上げない これはもうむりだな、と そのままタオルを腰に巻き付け 濡れたり所を隠し 「よいしょ、」 と、お姫様抱っこで持ち上げると 首に手を回してきて ぐすぐすと俺の肩に涙を染み込ませる そんな泣くならさっさとトイレ行けばよかったのに 「シバ、ごめんなー、俺トイレ行こうって言ったのにつれてってやらなくて」 『……ぐす、』 「怒ってんの?」 『………やだ、』 と、首を横に振った 「シバ、ごめんって」 後回しにされたのがそんな嫌だったのか、 「シバ、さっさとキレイにして今日は帰ろうな」 と、シャワールームで着替えさせることにした

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