144 / 180

第144話

おしっこもれちゃう、 と、帰りの助手席でシバは伝言板に書く 「シバ、俺会社出る前トイレ行くって聞いたけどお前嫌がっただろ?」 だって、とシバは口パクで言うけど 「シバ、お前今おしっこ我慢できないんだから早めに行かなきゃダメだって分かるよな?」 シバはごめんなさい、とまた極小さな声で言う いや、分かってた だってモジモジしてたし しかしここら辺にトイレもなく 家に急いでいた所だ 「シバ、もうちょいだから我慢して」 けどシバはもう我慢出来ないようで バタバタと足踏みをする 「シバ、出ちゃうか?」 と、聞くと うん、とプルプルしながら頷いて シバより先に俺の方が諦めることにした タオルでもあればそれを敷けば良かったが シバが朝、病院の駐車場でおもらしした時に汚してしまった 「シバ、おしっこ出そうだったらしてもいいから」 シバはぶんぶんと首を振るが きっともう我慢の限界だろう 『っはぁ、っ』 と、シバは荒い呼吸をして肩を上下に動かす そして間もなくして ビクッとシバの肩が跳ね しゅうぅ、と水の音が聞こえた あー、でちゃったな おもらしパンツ履かせてるし… まぁ、そろそろ車もクリーニングするのも悪くないよな、と諦める 『っんん、っぁっ、』 お、シバの声久々に聞いた やや掠れたシバの声 そして出し終わったのか プルっとシバは身体を振るわせた 「全部でた?濡れちゃった?」 と、聞くと ぐすっと鼻を鳴らす どうなってんだろ、と、シバの中心に手を伸ばすと じんわり濡れていて 「おしり濡れた?」 と、聞くとうん、と頷く 「シバ、もうちょいで家着くから我慢できるか?」 と、聞くと涙をいっぱい溜めながら頷く あー、泣いちゃったな 「シバ、お尻気持ち悪いな」 ぐすぐす、とシバは泣いていて 早くキレイにしてやんねえと、と急いで家に向かう ようやく家に着き なかなか降りないシバのシートベルトを外して腕を引いて降ろすと シバが座っていたところに丸い染みができていた あー、おしっこ沢山出ちゃってるな ごめんなさい、とシバはまた極小さな声で謝る 「早く部屋帰ってきれいにしようなー」 車はもう後で何とかするしか無いな、と シバの腕を引いてエレベーターに向かう シバのスーツは前もお尻も濡れていて いかにもおもらししましたって感じに濡れていて タオルも巻いてやれないから 鞄で前を隠すように言ってエレベーターの端っこに乗せて後ろは隠させる 「もうちょい我慢なー」 と、シバに言い聞かせ エレベーターの8を押すが 1階で止まって誰かが乗ってくる 「…こんばんは」 「こんばんは」 と、乗ってきたのは下の階の住人で シバを隠すようにさりげなくシバの前に立つ …おしっこの匂い大丈夫かな、 シバはぺこりとだけ会釈をすると 下の階の住人はにっこりと笑ってシバに会釈を返す 「…すみません、こいつ喉痛めてて今更声出なくて」 「いえいえ。そうだったんですね。お大事に」 と、下の階の住人が降りてふぅ、とため息を吐く 「シバ、おしり冷たくなっちゃったよな。早くシャワーできれいにしようなー」 シバは家に入っても 靴も脱がなくて 靴を脱がせてやると ごめんなさい、とまた口パクで言う 車を汚してしまったのが相当ショックだったらしい 「早くキレイにしよー」 と、シバは俺に着いてきてたけど グイッと腕を引いて止められて 「どうした?」 と、振り向くと 車は? と、シバは急いで書く 「あー、車は明日でもクリーニング持ってくから」 『ぐすっ、』 シバはまた、ごめん、と言う 「いいんだよ、クリーニングとか滅多に出さねえからたまにはスッキリすんだろ、クリーニングすると」 早く脱がしてやろ、と 風呂場で スーツを脱がすと おもらしパンツから水がぽたぽたと滴っていた もうちょい吸水力あるやつ履かせた方が漏れないだろうけどそんなのおむつと変わんないからおしりもこもこしちゃうしなー… 「おしっこもう出ない?」 と、聞くと首を振るから まだ出るのか、と下を裸にさせて 排水溝にシバのちんぽを向ける 「ほら、していいぞ」 トイレじゃないから嫌なのだろう シバは首を振ったが 「ほら、おしっこ」 と、先っぽをくすぐってやると ちょろちょろ、と残っていたおしっこを漏らす 全部でたな、と シャワーで今漏らした物も流して 尻や股間にお湯をかけていく 「シャワー気持ちいいか?」 うん、とシバのは頷くが 落ち込んでいる 「シーバ、いつまで落ち込んでんだ」 だって、 と、また小さな声で言う 「シーバ。あーって言って」 『ぁー、』 「お、声出るようになってきたな」 まだカッスカスだけど 「明日はお前の車で一緒に行こうなー。お前運転してく?」 うん、とシバが頷いて 安心して 身体を洗い終わり拭いて普通のパンツを履かせる パンツ、と少し戸惑うけど 「シバもう普通のパンツで大丈夫だよ、家にいる時は普通のパンツでいいだろ?」 ちょっと迷って うん、と頷いたのを確認して スウェットを履かせた 「俺ちょっと車片付けて来るなー」 と、シバの頭を撫で 車のシートを片付けに向かう シバの車におむつとか積んどこ、と シバの鍵を持ち 後部座席に おむつとか着替え、おしりふきとタオルを入れた紙袋を積んでおく 俺の車はシートの水分をタオルで吸水させ あとは消臭剤を撒いておく これでまぁ大丈夫だろ。明日午前中にクリーニング取りに来てもらお、と電話で予約をする 部屋に戻ると シバはテレビも付けないでソファにちょこんと座っていた 「シバ」 車どうだった? と、伝言板に書いてみせる 「大丈夫だよ、タオルで吸水させたし、もうクリーニング予約しといたから」 そっか、とシバはスリスリと寄ってくる 「おいで。抱っこしようか」 ソファに座りシバを膝に乗せ背中を撫でると すぐにシバの腹がぐぅ、となる 「腹減ったな」 うん、とシバは頷いたけど 俺に抱きつき スリスリと身体を擦り付ける なぁ、と耳元で小さな声で言い 「なに?」 と、聞くと ア○パンマン、と手を伸ばすから それを渡してやる シバはすぐに何か書き 俺に見せる おれおしっこすぐもらしちゃうから いやになってねえ? と、何度されたかわからない質問をする 「シーバ、大丈夫だから。そりゃ漏らさない方がお前もいいだろうけど」 なんでこんなに不安がるのか少し不思議に思う 「シバ、何が不安なの?」 『おれ、は、』 と、掠れる声でゆっくりと話し始める 『むかし、ともだちの、やなことしたから』 「やな事?」 と、聞くが ゴホゴホと咳き込んでしまい 背中を撫でて落ち着かせる 「シバ、辛いなら言わなくていいから」 ゴホゴホと咳き込みながら 止まらなくって 背中もビクビクしてしまっている 「シバ、俺はシバの事嫌になってねえよ。不安なら何回でも聞いていいけど、俺がお前の事いやになることなんてねえから。だから大丈夫だ」 と、背中を撫でながら伝えると シバの呼吸が、ゆっくりと整う 何があったんだ、と気になったが シバが話したくなるまで無理に聞くのはやめようと決めた

ともだちにシェアしよう!