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皿を持って流しで洗う。
これくらいはやらせてと頼み込み やっているけど
新は本当は俺には一切やらせたくないらしい。
旨い飯も旨い酒も作って貰って。
店の物だからっていくら言っても
金もなかなか受け取らないから生活費として
何とか無理矢理まとめて渡してるくらい。
だから これくらいやらないと気がひけるって
説得してやっと納得してくれたけど
横でさっさか拭いてくれちゃうし
ホントやってるポーズでしか無いんだけどな。
冷蔵庫から缶ビールを二本持ってきて
リビングに戻る。
テレビでは 芸人がお約束の熱湯風呂で
ギャーギャー騒いでいた。
こういうの ホントベタなんだけど
面白いんだよなー。
お笑い大好き。
今度ライブとか行ってみてえよなぁ。。
またゲラゲラ笑っていると グイッと腕を引かれる。
後頭部を押さえられると 唇が押しつけられ
舌をまるで愛撫するように吸われた。
激しく絡めたかと思えば舌先が意地悪にくすぐり
必死に追いかけ 喉が鳴る。
息が上がる寸前にやっと離してくれ
ホッと息を吐き出すとそろそろと新を見上げた。
「・・えー。」
「・・何。」
「新。もしかして・・妬いてんの?」
・・テレビに。
バツが悪そうに唇を尖らせながら
新はプイッとソッポを向く。
「だって。やっと涼 帰ってきたのに
テレビばっかなんだもん。いつも。。
もう。テレビを出禁にしようかな。」
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