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デート

「休み。勝ち取りましたぁ!それも 店と同じ日に連休でぇーーす!」 店に入ってくるなり 涼はそう言って 拳を天高く突き上げた。 「おおっ!やったぁ!」 乗っかって俺も拳を突き上げる。 ぴょんぴょん飛び跳ねる涼介を眺めながら 可愛いなぁ。と新はニコニコ微笑んだ。 涼は土日休み。とはいえ客都合で休日出勤も多い。 この店は通常水曜休みで 月に一度だけ 火水休みの変則型。 つまり休みは合わない。 俺が休みの日は待ち合わせて外食。 でも それも無理な事が多いし 土日の涼の休みは 店があるから 極力 下には降りてこない。 一度客とのトラブルがあり 俺がキレちゃったせいで 悪いと思ったみたいで。 疲れてるのにせっかく手伝ってくれていたから そんな目に遭わせて 余計に腹が立ったんだけど。 だからなかなか一日中二人で居られる事がない。 正月とかGWくらいかな。 それも飛び飛びで出勤日があったり 店が休みの日だけ一緒に居られる。 旅行とかも行きたいけどなかなか連れて行けない。 そっか。 頑張って連休取ってくれたんだな。 それも店の二連休に合わせて。 そうするのにどれくらい頑張ってくれたかは 簡単に想像出来た。 丁度いいな。 計画を実行しちゃおう。 「涼。じゃあ。その二日間俺にくれる?」 へ。と飛び跳ねるのを止めて こちらへ視線を寄越す。 「くれるも何も 最初からそのつもりで・・。」 うん。そうだけど。

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