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車を降りると その開放感に思わず伸びをする。
やべえ。
すごい気持ちいい。
芝生の先には柵があり そこからは急斜面。
振り向けば今 間を抜けてきた林。
そして目の前には青々とした緑が茂る山々。。
ん。
なんだあれ。
大きな鍋みたいなのがドーンと置いてある。
じっと見つめる俺に気づいたのか 新は
荷物を下ろす手を止め 横に並ぶ。
「焚火台。」
へ。
「焚火台?」
そう。とニコニコ微笑んだ。
「ここは自由度が高くてさ。 直火はダメだけど
かなり本格的な焚火が出来るように
最初からあのサイズの焚火台が置いてあるんだ。
オーナーさんが出来るだけ自然の中で自由に
過ごせるようにって作ったキャンプ場だから。
なのに水場とかはちゃんとあるし。
まあ。火の取り扱いとか 最低限のマナーが
守れる人しかここは借りれないらしいけど。
イモ焼いたりも出来るよ。焼き芋。」
ああ。そうなんだ。
さっき新が楽しげに話していた髭ムジャラの
おじさんの顔を思い浮かべる。
新は誰とでもすぐ仲良くなる。
問い合わせただけで あんな感じになっても
別に全然不思議じゃない。
それにしても・・。
えー。
すげえ。。
「・・食いたい。」
「でしょ?」
顔を見合わせ くすくすと笑った。
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