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スキレットの中にでっかいマッシュルームが ボンと置かれ 凹んだ窪みに何か詰めてある。 「新さん。これは・・。」 「ジャンボマッシュルームにベーコンと玉ねぎ、 ニンニクとかを詰め込んで焼いた まあ。ステーキだね。どんこも旨いけど これもジューシーで旨いよ。はい。」 綺麗にカットして皿に盛り 渡してくれる。 あちっ・・あち・・ ハフハフしながら 噛み締めるとエキスが 口内に滲み出て ベーコンの塩気にガーリック。 バターとオリーブ油の香りが混ざり合って。。 「ひゃあ〜 シンプルなのに旨いなぁ。。」 全部手が込んでいるようには見えないのに 細かい仕事がしてあって。それでいて 素材の良さが存分に分かる。 「俺。バーベキューって焼肉しか頭になかったなぁ。 こんな風に色々食えるのすげえいい。」 「炭火は薄い肉よりステーキの方が ちょうどのレア具合に火が入るからいいんだよね。 薄い肉はあっという間に焦げちゃうし。 味つけも タレとかつけるより岩塩と黒胡椒で 充分旨いしね。」 そう言いながら 網の上に乗せた牛肉の 厚切りステーキをひっくり返した。 綺麗な焼き目。 うわぁ。。 飯食うのにこんなにワクワクするなんて。 「いいなぁ。このライブ感。」 出来上がりをのんびり待ちながら ビール飲んで。 ふと視線を向けると 空はゆっくりオレンジ色に 染まり始めていた。 いいなぁ。 ホントにいい。 「・・新。」 ん?と 顔をこちらへ向ける。 「ありがと。」 礼を言うと新は少し恥ずかしそうにはにかみ コクンと頷いた。

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