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「・・って事があってさ。」
新が出してくれた生ビールを一気に飲み
お代わりを貰って 事の顛末を話すと
新はニヤニヤと笑みを浮かべた。
「出ちゃったんだ。ワル涼介。」
あー。
やっぱりそこですか。。
「・・何だよ。ワル涼介って。」
新はくすくす笑いながら 自家製お新香を
はい。と出してくれる。
「ビックリしたからなぁ。涼の中学の時の写真。
今どき珍しいくらい正しくヤンチャでさ。
お姉さんが ケンカばっかしてロクでもなかったって
話してくれたじゃない。」
新はインターナショナルスクール出身。
あまり馴染みがないらしく 初めて写真を見た時
今の俺と写真を見比べながら ゲラゲラ笑われて。
「あれはちょっとした気の迷いですよ。色々とね。
世の中に歯向かってみたいお年頃だっただけ。
ケンカ強い=最高。みたいな病気に
かかってただけですぅーー。」
そう。
男にしか興味が持てなくて。
受け入れられなくて 暴れてみたけど
結局どーにもならなかった。
ガキだったなぁ。。
まぁ。今でもこの件ではグチグチしてるけど。
「ちゃんと更生したんだからいいだろ。
今は至って大人しいモンです。
ヘラヘラしてんだってさ。俺。
まあ。だかららしいけど。
それよりさ。今回の件はホント身に堪えて。
手を抜いてたつもりは無かったんだよな。。」
扱う店が増えて お座なりになってたのかな。。
うーん。と新は腕を組み 首を捻る。
「小さい所なら きめ細かな対応も可能だろうけど。
でも 意外とそうでも無いよ。変えた時だけ
ギャーギャー言ってくるけどね。」
新も拘りが強く 仕入れ先は多い。
地方から取り寄せてる物もあるしな。
公私混同したくないから うちの商品は
使って貰ってない。
「逆に涼の会社クラスのエリア営業で
そこまでやってるのは珍しいんじゃないかな。
とはいえ 涼はそんな事と比べてるんじゃ
ないでしょ。自分が許せないんだよね。きっと。」
そう言って 何か酒を数種類ミキサーに入れ
氷も入れるとガリガリと混ぜ始めた。
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