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泊まらない。なんで。と押し問答。
見ているうちになんだか新が可哀想になってきた。
「・・新。一緒に泊まってあげれば。
お前 明日休みだろ。せっかく外国から会いに
来てくれたんだから。」
思ってもないけど。
なんか俺がそう言わなきゃいけない気がした。
そう言わないと新は絶対頷かない。
でもこの従兄弟。
かなり手強いワガママ坊ちゃんだよね。。
まあ。何かある訳じゃないだろうし。
一応親戚なんだしな。
普通なら当たり前。
自分がゲイだから 変な勘ぐりするだけで。
そう。
そうです。。
それにここに泊まられるよりはいい。
最低限 自分達の城には入れたくない。
ってのもサイテーかもしんないけど。
ね。
何言ってんの?って顔をされたけど
敢えて目を合わさないようにして。
さて。
今 この場の邪魔者は退散しますか。
っていうか。
居たくない。
「新。俺仕事残ってるの思い出したから
出てくるわ。 泊まるならそれでいいから。
明日また連絡入れるし。じゃあ。そういう事で。」
「涼? ちょっと待って・・。」
呼び止める声にひらひらと手を振り返し
店のドアを開けて外にでる。
はぁーーっ。
辛い。
ざまあみろ。みたいな顔してたんだろうなぁ。
少なくとも見なくて良かった。
嫌だけど。
嫌って言ったら 新を困らせる。
でもホントはすげえ嫌・・。
いくら 大丈夫とかって言い聞かせたって
一人になれば どんだけ自分がホントは
不安か気づいてしまう。
・・やめやめ。
とにかく飯。。
肩を落とし 駅に向かってノロノロと歩き出した時
携帯がブルッと震えた。
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