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信じてくれたのは嬉しい。 でも。 じゃあ俺はホントに信じてたかな。 やけ酒飲んで 正体不明になるまで ホントは嫌だったのに。 そう言えば良かった。 カッコつけないで 逃げ出さないで コイツは俺のもんだって。。 素直にそう言えば良かったのに。 自分に自信もないクセに 嫌とも言えずに その場凌ぎでカッコつけて逃げ出して。。 「・・うん。。俺もごめん。。ちゃんと嫌だって 言えば良かった。。ごめんな。」 鼻がツンと痛くなる。 新は黙って腕を伸ばし 指腹で目尻をそっと撫でた。 ポロポロと涙が零れ落ちる。 あー。まだ酔ってんな。 歯止めが効かない。 「誰が泣いてもなんとも思わないけど 涼が泣くと すごく悪い事した気分になる。 ホントにごめんね。もう二度とこんな思い させないから。」 新はくしゃっと顔を歪め 俺の頭を抱きしめる。 「・・なんとも・思わないって・・ やっぱり・・ちょっと怖いって。。」 そう? 新は腕の力を緩めると やわやわと俺の髪を 掻き混ぜた。 その手がいつもの通り優しくて。 温かい。 やっとホッとする。 ああ。良かった。 失わなくて。 俺たちの関係を縛る物なんて何も無い。 失う時はきっと簡単に全てが終わる。 良かった。。。

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