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「夜景。全然楽しめませんでしたけど。」
ジャグジーの中で背中を預け 涼は唇を尖らせた。
もう。ホント可愛いんだから。
お湯の中でさわさわと涼の腕を撫でる。
別に手入れしてる訳じゃないのに
吸いつくように弾力があり スベスベ。
ずっと触っていたくなるんだよね。。
「そう? 結構楽しんでなかった?
いつもより興奮してたでしょ。」
そう言うと ブンッと被りを振った。
照れてる。
首筋まで真っ赤になっちゃって。
もうーっ。
ぎゅっと背後から抱きしめる。
いつまで経っても照れ屋で初々しい。
ああ。
違う。こっち。
脇に手を入れ 持ち上げると反転させて
正面からまた抱きしめた。
やっぱり顔が見える方がいい。
ウルウルと瞳が潤み 顔を赤らめて
上目遣いに俺の事をちらっと見る。
もう。ホント堪らない。
「涼。愛してる。涼だけ。ね。」
そう言って チュッとキスをすると
火がついたように 更に顔が真っ赤になった。
「な・・なんだよ。。急に。。」
「ん? だって言いたかったから。
俺はいつも言いたいけどね。涼が嫌がるから
我慢してるんだよ。でも今はいいでしょ。
涼が大好き。心から愛してる。
誰にも渡さないから。ずっとずっと 愛して・・。」
涼は慌てて両手で俺の口を塞ぐ。
「もう。わかったって・・。嬉しいけど・・
恥ずかしいから・・。」
あーあ。
俯いちゃった。
塞いだ両手首を掴んで下ろし 顔を覗き込む。
「涼は? 言ってくれないの?」
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