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ああ。まあね。
ああいうタイプ好きな人はいるよね。
美人系っていうか 清楚系。
落ち着いていて 真面目なタイプが
セックスの時 組み伏せられて乱れるのが
堪らないとか言ってる奴も多い。
帝王もそっちの口かな。
まあ。一切俺は興味ないけど。
それより嫉妬して唇尖らせている涼の方が
何百倍も可愛くてそそられる。
苛めて泣くまで意地悪したくなるよね。
くすっと笑うと 涼はもうーーっと
俺の首に腕を回し ぎゅっとしがみついてきた。
「ねえ。何話したんだよぉ・・。
店に来てもいいかって聞いてたじゃん。
あれってなんで?」
「ただ 来たいって思ったんでしょ。
こういう話が出来る場所って限られてるし
涼とそういう話が出来るのが嬉しかったんじゃない。
色々悩んでるみたいだったし。ね。」
涼を抱きしめたまま 上半身起き上がらせて
よいしょっと抱え上げると真正面に跨らせる。
「嫉妬してるの。涼。可愛い。」
おでこにチュッとキスをして 鼻をきゅっと摘まむと
涼は顔をボッと赤らめ ふるふると首を振った。
「誤魔化してる・・なんで。
気に入っちゃった? ねえ。あらたぁ・・。」
「気に入ってないって。俺。それこそ
スワッピングとか全然興味ないけど。」
スワッピング・・・。
想像でもしたのか 涼はビクッと体を震わせると
くしゃっと顔をしかめブンブン首を振り続ける。
「そんなに振ったら首モゲるよ。」
両頬を押さえて動きを止めて唇を押しつけた。
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