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作ってくれた料理ほとんどを食べ尽くし 冷酒を飲みながらこたつに入って ソファーに寄り掛かってテレビを見る。 ふと重みを感じて隣を見ると 珍しく新が俺に 寄り掛かり すーすーと寝息を立てていた。 疲れたんだな。 結構冷酒も飲んでたし。 まあ。当たり前か。 年末忙しかったしなぁ。。 あんまり手伝ってもやれなかったし。 その上こんだけ俺の為に料理も作ってくれて。 優しいよな。 全然押しつけがましくないし 今まで一度もやってやってる風に言われた事もない。 感謝はしてるつもりでも ちゃんと伝えられてんのかな・・。 今年はもっと言葉にして伝えていかないと。 ですね。 それが俺の目標・・・。 その時肩に重みがぐっとかかり そのままカーペットにストンと二人で倒れた。 新が寝ぼけ眼で俺を見つめ にっこりと微笑むと 唇が合わさる。 ・・寝てませんでしたっけ。 そうつっこみたくなるくらい激しく口づけられ 息が上がり やっと離れて はぁ。と息を吐くと 新は俺の首筋をぐいっと開き 唇を這わせ始めた。 「ちょ・・新さん。・・寝てたんじゃ・・。」 声をかけても何も言わない。 鋭い視線に見つめられ ゾクッと背中に震えが走る。 その瞳の中には欲望のみが映って それでいて 何処か遠くを見ているような。。 コイツ。 ・・寝ぼけてんじゃね。。

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