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「話。途中だっただろ。」
涼はベッドにくたっと横たわり 俺の頬を
ぎゅーっと引っ張った。
「ごめんなひゃい。」
引っ張られたまま謝り ペットボトルの水を
差し出すと 渋々頬から手を離し受け取る。
ゴクゴク喉を鳴らしながら 水を一気に飲み
はぁ。。と深く息を吐いた。
空のペットボトルを受け取りサイドテーブルに置くと
涼はするっと腕を俺の胴に回し しがみつく。
身体が熱い。
無理させちゃったかな。。
「大丈夫? のぼせちゃった?」
結局一度じゃ終わらず 涼がふらふらになるまで
責め立てちゃったからな。
愛おしくて。
こんなにも俺を想ってくれる。
どうしようもなく欲求に駆られ 止まらない。
こんな風になるのも涼が初めて。
だからたまに自制が一切効かなくなる。
「大丈夫。」
涼はトロンとした瞳を俺に向け
ニッコリと笑みを浮かべた。
ああ。眠いのか。
涼は眠くなると 子供のように体が温かくなる。
「ホント・・良かった・な。
新・・ホント・・お・れも・・うれ・し・・。」
ゴシゴシ目を擦り 瞑ると すぐにスースーと
寝息が聞こえ 顔を覗き込むと完全に寝入っていた。
せめて返事は待って欲しかったけど。
ね。。
布団を引っ張り上げ ぎゅっと抱きしめる。
腕の中で 幸せそうに眠る涼の額にキスをした。
「愛してる。」
一生。
絶対に離さないからね。。
涼は夢の中で聞こえたのか 無意識に
口元を緩めると フワッと柔らかく微笑んだ。
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