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「な・・なんで?」 どうしてわかるんだろう。 叶は頭の後ろで手を組み ギシギシと音を 立てながら椅子の背もたれに寄り掛かる。 「アイツさ。悪気は全然無いから あんまり気にするなよ。 とにかく良くも悪くも何でも俺中心で。 ああ・・。別に惚気てるとかじゃないけど。」 そこまで言って 慌てて手をひらひらと振った。 ・・そうだね。 それは短い間話しただけで伝わってきた。 叶が何よりも大事なんだなって。 だからこそ 口出しすべきじゃないって思っても あの人は俺にああ言って。 恨まれるなら自分。 例え 俺がお前には関係ないって もし 噛みついたとしても矢面に立つ。 そうしてでも叶に余計な負担をかけさせたくない。 その気持ちがすごくよく伝わった。 「俺にも何も言わないんだけど。 なんか言ったんだろうなって実は思ってて。 でも。まあそれはきっと俺にとって いい話じゃないから新は話さない。 言わなくてもそういうのってわかっちゃったり するもんでさ。知らなくていいってアイツが 思ってんなら知らなくていいかって。 お前の事だけじゃなくてもいつもそうなんだよ。 まあ。だからそのままにしてたんだけどさ。」 叶はまた勝手に飴玉を取り出し ほら。と俺へと渡す。 「で? 新に拒絶されて話出来なくなって そんでもまだ悩んでんだろ。」 指摘されて口籠る。 受け取った飴を握りしめた。 凄いな。 お互いをそれだけどうやったら理解出来るんだろう。 「・・後悔してるって言っちゃったんだ。 実際その時は後悔してて・・。 なんで受け入れたんだろうって。始めまで遡って あの時受け入れなければこんな事にはって・・。 それをお前に話そうとしてたから止めてくれって 言われて。そんな話。叶を悩ませるだけだからって。 本当にそうだなって思ってね。 後悔なんてしたって何も解決しない。」 正直にそう言うと 叶は あー。と苦笑いを浮かべた。

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