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「通ぶってもしょうがねえからさ。 実際何も知らない観光客なんだし ベタな物をたくさん食べまくってやりましょうよ。 一応大阪支社の同期にも旨い店は聞いてあるし 新も吉田さんに聞いたんだろ?」 吉田さんはうちの店の常連さん。 面白い人で 旨い物を食べたかったら 絶対大阪!と勧めてくれてお店も教えてくれた。 「うん。。でもこれ。全部回れる?」 二泊三日。 涼が食べたい物の一覧へと目をやる。 これ。全部食べようと思ったら一日 何食になるんだろ・・。 涼は力強く頷いた。 「イケますって。根性で全部食うぞ!おう!」 もう。 可愛いけど。 「太りそうだから夜はいっぱい運動しようね。」 ホテルはちょっといい所を予約してある。 スイートにしようとしたら怒られて ランクは 下げたけど 夜景の綺麗な広い部屋を押さえて。 今から楽しみだな。。。 口元が緩んでいたのか 思い切り頬を引っ張られた。 顔がまた真っ赤になってる。 もう。。 「ずっとホテルに居てもいいけどね。俺は。」 引っ張る手を掴んで顔を覗き込むと 涼は焦ったようにぶんぶん首を振った。 ホントに可愛い。 大事な話もあるんだけど いつ話そうかな。。 そんな事を考えているとあっという間に時間は経ち。 前日終電ギリギリまで仕事でクタクタの涼を 可哀想だけど起こして 飛行機に乗って 今到着。 出口を出てから さて。と携帯を出した。 「ここからはシャトルバスで・・。」 そう言いかけると 涼はカラカラスーツケースを 引きながら歩き出す。 「涼。どこ行くの?」 涼は振り返り ニヤッと笑った。

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