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12.泉里SIDE

鳳くんと2人になって、一緒に庭を歩いていたら 「…っ」 カクンッ、突然足の力が抜けた。 「大丈夫か?」 転びそうになったのを慌てて鳳くんが支えてくれた。 って、何だ? 身体が怠い。 まさか始まったのか?発情期。 何だか怖いな。 今迄知らない間に薬の力で乗り切っていたんだよな。 全部初めてだから怖い。 「身体熱くなってきたな。そろそろか。取り敢えず水分補給の為部屋に戻るぞ」 流石鳳くん。 体温上がると汗出るもんな。 そしたら絶対喉渇く。 こういった配慮とか俺1人じゃ無理だ。 促され、キッチンに向かう。 冷蔵庫にはペットボトルのお茶や水、スポーツドリンク等様々な飲料水が入っていた。 冷蔵庫の横には色々な種類の飲料水の段ボールがあるから、多分少なくなったら冷やして飲めって事だろう。 鳳くんは水とスポドリを数本手にすると、寝室に移動した。 あっ、寝室にも冷蔵庫ある。 気付いた鳳くんは其処に飲み物を直すと 「出来るだけ優しくするけど、その、痛くしたらごめん」 気弱なセリフを口にした。 チュッ、ゆっくり重ねられた唇。 うっわ、俺初めてしたよ。 キスって柔らかいんだな。 チュッ、チュッ。 何度も離され合わせられる唇。 これがキスなのか。 なんか気持ち良いかも。 「ふぁっ」 あっ、変な声出た。 でも気持ち良いし仕方ないよな? 「……口…開いて?」 指先で少し広げられその隙間に入れられた舌先。 「ん?んっ、んんん」 俺の咥内を味わう様に動かされた。 クチュッ、チュッ、ンチュ。 なんか音えっちい。 あっ、舌絡め取られた。 時折軽く噛まれたり吸われたりする。 ヤバイ…力抜ける。 嘘?唾液って甘いんだ。 どちらのか分からない唾液が咥内に溜まり飲み込むと甘ったるくて美味しい味がした。 鳳くんに貰った香水に似た甘い香りが強くなる。 それと同時に 「あれ?」 「どうした?」 何故か凄く身体が痺れる様な香りがしだした。 少し甘いのに清涼感のある爽やかな香り。 微かにベルガモットやダージリンの様な良い匂いもする。 何処から? 匂いを辿ると 「……っ、泉里?」 鳳くんからだった。 香水かな? でもさっき迄気にならなかった様な? 不思議そうに顔を覗き込むと 「バッカ、あんま見んな」 鳳くんが顔を赤くした。 「んっ、ふ、んんっ」 何度も繰り返されるキス。 重ね合うだけでなく、器用な舌で舐められ絡め取られ時折吸われたり甘噛みされるせいで 「んぁ、ぅん、ふ、っぁ」 全身がガクガク震える。 混じり合う甘ったるい香りのせいでクラクラする。 気持ち良い。 とろり蕩けた瞳で見つめると 「スッゲェ可愛い」 鳳くんは凄く嬉しそうに微笑んだ。 沢山キスをして、ぐったりした俺を鳳くんは浴室に連れて行ってくれた。 脱力した俺を器用に脱衣場で脱がし、一緒にお風呂場に入った。 って、うわっ、マジで? 初めて見た鳳くんの身体は綺麗だった。 スポーツ選手みたいに引き締まっていて筋肉も付いている。 腹筋も割れてるし、ヤバイ。滅茶苦茶格好良い。 ていうか、嘘。 何それ?有り得ないんだけど? アレのサイズも俺とは比べ物にならない位大きくて外人並みだった。 って、外国のサイズ知らないけどね。 けど全然グロくないし、寧ろ眼福だ。 同じ男として少し、いやかなり羨ましい。 俺も頑張れば格好良くなれるかな? って、どうやったら鍛えられるんだ? トレーニングか? う~ん? 必死に頭を動かしていたら 「なぁ~に考えてんだ?」 不思議そうに聞かれ 「いや、チントレってどうやってすんのかな?って考えてた」 素直に答えると 「……っ、ちょっ、お前、綺麗な顔してチンとか言うなバカ」 鳳くんが真っ赤っ赤になった。 えっと、なんかごめん? 「もうお前黙っとけ」 赤い顔のまま髪を洗いだした鳳くん。 俺も同時に洗う事にした。 互いに全身を洗い終わると、浴槽に入った。 シャワーを浴びてる最中も水の勢いが変わらなかった為、丁度良い湯量に溜まっていた。 浴槽は家族でも入れるサイズらしく、2人で入っても広々としていた。 向かい合って2人で入っていたら、何故か変な気持ちになった。 濡れた髪から零れる滴がなんか色っぽい。 鳳くんってこんなに格好良かったっけ? なんかドキドキする。 クスッ、あっ、笑った。 何だろう?嬉しい。 「あんまり可愛い顔すんなって。優しく出来なくなったらどうすんだ?」 可愛い? 変なの。幼少期は明らか女顔だったけど最近は可愛くないぞ? でもどうしてだろうか。 嫌じゃない。 鳳くんに可愛いって言われるの嬉しい。 男なんだから可愛いなんて嫌なのに、鳳くんには可愛く見られたい。 どうしたんだろう。 俺おかしい。 一緒に居るとドキドキする。 もっともっと触れて欲しい。 もっと沢山見て欲しい。 「あ~もう、ほんっと可愛すぎだろ。その顔俺以外には見せんなよ?絶対犯されるから」 んん?どんな顔だ? 犯されるって、苛められるって事か? ボコられるのは嫌だな。痛そうだし。 「絶対分かってないだろ意味」 苦笑混じりに呟かれたが、実際分からないのだから仕方ない。 「幼少期の美少女顔は消えたけどな、今のお前は有り得ない位綺麗なんだよ。顔もスタイルも家柄も極上だから女だけじゃなく男にも狙われてんだって。あっ、狙うって苛めるとかじゃないからな?皆お前を自分の物にしたいって思ってるんだ」 意味分からない。 極上って、それ家柄だけだと思う。 顔やスタイルは氷雨や鳳くんみたいな理想的なαには余裕で負ける。 氷雨と一緒に歩くと周囲の視線皆氷雨に集まってるし、つい先日鳳くんと買い物した時だって皆鳳くんを熱い羨望の眼差しで見ていた。 「香水買いに行った時も気付いただろ?周囲の奴等全員飢えた眼差しでお前を見ていた」 ………………うん。眼科行こう。 いや、誰もそんな目で見てなかったからね? 見てたとしたらそれは鳳くんに向けられた視線だろう。 流石モテる男は違う。 「あれは全員鳳くんを見てたんだよ?」 気付かなかったのかな? 多分いつも見られてるから感覚麻痺してるんだ。そうに違いない。 自己完結していたら 「何でこんなに無自覚で無防備に育ったんだか。でもまぁ、そこも可愛いんだし魅力的な所だから仕方ないか」 クシャリ髪を撫でられた。

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