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第6話-3
「白耀、桔梗。お前たちは末永く睦まじく互いを助けて暮らすと誓うか?」
「はい」
「誓います」
御稲荷さまに誓いの気持ちを伝えるとき、重ねたままの互いの手を固く握りあう。暖かな手のひらに包まれて、小さく震えていた桔梗の指も落ち着きを取り戻した。
「ならば、白耀の命の核の欠片を桔梗に与える。これでお前たちは一心同体となるのだ。どちらかの命が尽きるその時まで」
「はい……」
爪の先ほどの丸い光が桔梗の身体に入って来る。胸のあたりがぽうと暖かくなって、やがて光が消えると共にその熱も落ち着いた。
これで桔梗の命は、白耀の命の一部となったのだ。
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