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11/9 御堂くんは執筆中
(前回までのあらすじ:半年ほど前に完結して以来、全くBLを書かなくなっていた)
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購買でパンを買い、教室に戻ると、御堂くんがノートを開いていた。
小説のアイデアノートのはずだけど――
「あれ、御堂くん、珍しいね。それ、BL用のノートでしょ?」
「ああ。久しぶりに時間ができたので、書いてみようと思ってな」
という表情はかなりリラックスしていて、本当はBLを書きたくて仕方がなかったんだろうなと思った。
「実はもう、書き出しているんだ」
「へえ。全然そんなそぶりなかったのに」
「アイデアを思いついてからあらすじを作るのに、1時間でできた」
御堂くんは、機嫌よくページをめくった。
「どんな話?」
「俳優養成スクールでデビューをかけて疑似カップルを組み、7日間・24時間配信されながら1位を目指す話だ」
「なにそのてんこ盛りの設定!」
「僕のありったけを詰め込んだ」
御堂くんは胸ポケットからペンを取り出し、ノートの左端をトントンと指した。
攻:王子
受:気弱。自信なし
「あー……御堂くんが大好きなやつ」
「ああ。受けは君にそっくりだからな」
「へ!?」
御堂くんは、真面目な顔で、首をかしげる。
「君にそっくりだから、大好きなんだが?」
「……!? もっ、ちょっ! あのねえっ!」
ここは、学校なんだぞ!
僕が顔から火を噴いたら、君は責任をとってくれるのか?
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