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第16話 執事の香り

「あ、ん……ん、あつ、い……」 直に咥えられているように思えてきて、朔哉は淫らな声を放った。逃れようと腰を動かしているのに、秀一郎の顔に下半身を押しつけてしまう。 「ん、いや……あ」 秀一郎は唇で朔哉の形を味わっている。 「ねえ、朔哉くん。なにかつけてる? ここ、いい香りがする」 「は、はい……こういう夜は、躯を清めたあとに……」 「雪弥さんのとは違うね。もっと甘い」 「ええ……香りは、執事ごとに異なります。外見や体臭に合わせて調合されたものです……。ん……あ! しゅ、う、いちろ……う、さま……! それは……」 秀一郎は大きく口を開けて、朔哉のものを含んだ。下着越しとはいえ、匂いを嗅がれて躯が火照ってくる。 「ああ……少しずつ汗が混じってきた。もっと弄れば、男臭く匂ってくるだろうな……朔哉くんの本当の匂いだ……」 秀一郎が朔哉の下着に手をかけた。 もっとも恥ずかしいところを他人に見られる……朔哉はきつく目を閉じた。

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