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第3話
祖母の家に住むことになった次の日、風邪ひいた事とついでに来年高校生になるため学校に提出が必須の第2の性別を調べるため、近くの病院で血液検査を受けた。
前にいた中学校とは別区間になるため何もかも分からない状態が怖かった。
でも祖母は視える人なので貴方の気持ちわかりますよ。と言われた昨日の夜は久しぶりに声をあげて泣いた。
祖父と祖母はこんな僕を抱きしめてくれた。
その時不安がピークだったのか、発熱と喘息のような息苦しさが悠那の体を襲った。
祖父は甲斐甲斐しく僕の介護をしてくれた。
初めての事でどうしたらいいか分からなかった。嬉しくて、苦しくて、でも甘えたくなる気持ちが入り交じりますます自分の体を衰弱させた。
体が弱くて変な力を持っているのに祖父母は優しくて、普通に接してくれてこれが「普通に暮らす」事なのかな?とぼんやり考えてた。
でも期待してまた祖父母に貴方は面倒な体だから要らないと言われるのが怖くてできるだけ良い子になろうと思った。良い子の定義がわからないけれど、勉強もいっぱいして生活面や態度など気をつけなければと常に思う様にしていた。
中校生最後の春休み当日、血液検査の結果がきた。
「検査結果のごあんない。結果:先祖人 属性 白龍 性別:男性Ω」
Ω性のため該当の病院にて説明と薬を処方してもらうこと。など書かれていた。
後日祖父と一緒に血液検査した病院とは別の病院へ行き、Ω性の説明と薬の処方箋、首輪のパンフレットも貰った。
そして区役所にΩ性を伝えれば助成金が高校生になるのと同時に貰える事も説明された。
医師の説明を聞かながら僕の体はますますめんどくさい体になるんだなとどこか他人事に思えてきた。どうしてこうなるんだろうと泣きたくなる気持ちを抑えどうにか説明に集中していた。
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