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第6話
人見知りの僕は困っていた。
B教室に入って席に座り教科書を机にしまっていた所
「白波瀬って君?」「白波瀬きみ子がおばあちゃんってホント?」「小学校は何処にいたの?」
「えっと、あの。きみ子さんが、、祖母なのはホント。」
「やっぱりぃ!そうだと思ったんだ!」
ニッコニコ。屈託の無い笑顔で次々と言葉が出てくる。
向日葵みたいな子。少しハスキーボイスで刺々しくなく甘い可愛らしい声。背は僕と変わらないかな?
それに、隣の子は背が高く良い体格。運動してる雰囲気。
少しつり目っぽいけど冷たい感じはしない。
声は低めだ。第一印象は正反対な2人。
「もう少しゆっくり話してあげろ。」
「え?そんなに早かった?」
「ごめんな。俺は希林 柚希(きりんゆずき)。麒麟族で先祖人。こっちのは。。」
「はいはーい!黄地 結衣(おうちゆい)です!黄龍(オウリュウ)族で先祖人!お母さんから白龍の子がタメでここの中学って聞いて探してたんだー!」
「探してた?」
「うん!白波瀬きみ子さんはここの地域では有名だよ?占いや幹部会での活躍は憧れる人多いんだよ~。僕のお母さんは白龍人だから余計ときみ子さん知ってるんだ。」
「そ、そう。きみ子さんは。。。凄いからね。」
「白龍会の集会できみ子さんがここの高校に孫が入学するからよろしくって言ってたらしいよ。」
「そ、そうなんだ。」
柚希と結衣が話しかけて来るなんて思わないから凄く驚いた。祖母のきみ子さんが白龍会の代表で、他の幹部会でも呼ばれる事もあるから有名人なのは知っていたけど。
ここまでとは。
「ここは先祖人多いから、先祖人のみ入れる部活があるの。放課後一緒に行こうよ」
「そうなんだ。え、あ 、先祖人のみ?何をするの?」
今まで黙って見守っていた柚希が
「俺たち先祖人が力を正しく使える様に学ぶ場所と行った方が早いかな?自分の力がどんな仕事に影響あるのか、あとは力を制御できるように鍛えるって。」
キーンコーンカーンコーン。
「予鈴だ。俺たちは隣のCクラスだからまた放課後。」
「ゆうりくーんまったねぇ!!!」
2人が去っていった。上手く喋れなかったけどその事で特に言われなかったし、この町に友達いないから今度こそ、仲良く出来たらいいな。
「時間だぞー!席につけー」
先生の声に現実に戻され放課後の部活の話は一旦頭の隅に追いやった。
学校という閉鎖的空間。先生という監視。同級生という束縛。同じ空間にいるだけで異端者は目立つ。けれど、ここは先祖人と一般人は「普通にいる」小学、中学時代とは違う。
高校生デビュー。それで構わない。
もう両親の目もない。少しだけ心を動かしてもいいのだろうか。
馴染めるまで大人しく。注目されずに平穏。
まずは、きみ子さんの孫という立場に影響されないようにしよう。僕は僕だ。
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