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ActⅡ Scene 4 : 試される良心。⑨

 カルヴィンをふたたび抱き起こすと、クリフォードは慌ててベッドの下に置いてあった汚染水用の洗面器を取り出した。  クリフォードが差し出せば、彼は洗面器を抱え込む。  身を屈めて嘔吐いている彼は、胸の詰め物で息苦しそうだ。ついでにクリノリンも邪魔だろう。  果たして着ているすべての衣服を取り除いた姿はどんなに美しいだろうか。  クリフォードは生まれ出た好奇心と欲望剥き出しの考えを捨てるため、頭を振った。  胸の詰め物を抜き取ってやると、それは重そうな音を立てて床に落ちた。続いてドレスの裾から腕を突っ込み、なるべく素肌に触れないよう気を付けながらクリノリンのつなぎ目に触った。クリフォードが素肌に触れないよう気を付けたのは他でもない。自分の為だ。無闇に触れてしまえば最後、彼を欲している性的欲求を抑え込めなくなると思ったからだ。  クリノリンを外す為にこんなに苦労するとは思いもしなかった。  クリフォードは毒づきながらクリノリンと悪戦苦闘する。  ようやく彼の華奢な腰からクリノリンを外すことに成功した。  床に転がっていくクリノリンからカルヴィンへとふたたび視線を移したクリフォードは思わず呻いた。  ぱっくりと開いたドレスは胸の詰め物が無くなったおかげで細身の肉体が顔を出している。襟元が両肩にずれ落ちている。ドレスは曲げている腕でなんとか留まっているといった状態だ。  クリフォードは、たとえ彼の全身を見なくとも、完璧で美しいだろうと核心した。  媚薬を口にしたおかげで控え目に強調している桜色をした胸の飾りはツンと尖り、日焼け知らずの肌は滑らかで、窓から注がれる月光に反射して輝いているように見える。  ああ、彼の躰はとても魅惑的だ。  クリノリンを失ったドレスの下はどうなっているのだろう。

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