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ActⅡ Scene 5 : reunion ⑤
あのたくましい胸板に頬を擦り寄せ、眠ってみたい。彼の吐息を感じて抱かれれば、いったいどんな甘美が訪れるのだろう。
心とは反対に、間違いなく自分の躰は彼を求めている。
カルヴィンは呻いた。
もちろん、カルヴィンはこれまで誰にも抱かれた経験なんてない。それでもこうやってクリフォードとの行為を考えてしまうのは、一週間前、彼に口づけられたせいだ。
クリフォードはマートのように筋肉質ではないが、引き締まったあの肉体美はまさに神々が創造した逸品だ。
たった一本の腕でカルヴィンの両腕を意図も容易くまとめ上げた力強さ。
射貫くような鋭い目の青、引き結ばれた薄い唇。
雄々しくも美しい彼。
二日酔いで自慰さえもする気になれない。それでもクリフォードを欲して熱を持つ。おかげでますます気怠い重みを増していく――。
願わくばもう一度、彼と口づけを交わしたい。
カルヴィンの口から無意識にも深いためが吐き出された。
さて、自分はいったい何を考えていただろう。
はっとしたカルヴィンは下唇を噛みしめた。
仮にも彼はシャーリーンの命を奪ったかもしれない相手だ。
その男に現を抜かし、口づけを望むなんてどうにかしている!
(まったく、ぼくはいったい何を考えているんだろう!)
恥さらしにも程がある。
そう思うのに、カルヴィンの欲望は募る一方だ。
ああ、頭がひどく痛む。
躰が重いし下肢が疼く。
カルヴィンは気持を落ち着かせるために目を閉ざし、未だ熱を持つ躰を両腕で抱きしめる。ベッドの上で項垂れた。
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