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ActⅠ Scene 7 : 完璧な口づけ。⑧

 自ら腰を振り、欲望を彼の欲望に擦りつけているという羞恥と、その行為により与えられる快楽。そして堕天使さながらの美しい男性を魅了しているという優越感が、カルヴィンの心に芽生えはじめる。  深い口づけもはじめてで、恋愛経験だってない自分が、数え切れなほど夜の経験も熟知しているだろう経験豊富なこの男性を魅了している。  そう思うと、自分でも信じられないくらい彼を求め、カルヴィンはより大胆になっていく。 「……ふあ」  カルヴィン自らも舌を絡め、吸い付いた。  口角を変えてより深い口づけを味わう。  ここがどこかということも忘れて互いに唇を貪り続けた。  密着する互いの下腹部が狂おしい熱を生み出す。  躰を包んでいる布が邪魔だ。  カルヴィンはこの先にあるものを強請り、腰を揺らし続けた。  ふたたび彼の口からくぐもった声が上がる。  彼の太腿がカルヴィンの足の間を固定した。気が付けばカルヴィンは外装の壁に押しつけられていた。  太腿の裏に差し込まれた一本の長い足によって疼くカルヴィンの欲望を擦り上げられる。  下肢の間に差し込まれた太腿が抜き差しを繰り返す。彼の巧みな行為によって、強調しはじめているカルヴィンの欲望は高みへと上っていく。 「ん、あっ……あっ」  もうどうにもできない。いっそうの狂おしい熱がカルヴィンを襲う。欲望がさらに固くなって、スラックスを押し上げていた。 「ひ……ああ」  あまりの気持ちよさに天を仰げば、彼の唇がカルヴィンの口角を滑り落ちていく……。顎を伝って首筋へと移動する。  ざらついた舌の感触がぞくぞくする。

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