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ActⅡ Scene 1 : 出遭い。⑧

 ――その途端だった。  背筋に言いようのない悪寒が走った。  腹部に渦巻いていた恐怖が胃を押し上げる。あまりの恐怖で居ても立ってもいられなくなったカルヴィンは、失礼しますとひっくり返った声でそう言うと、すぐさま駆け出した。  《ActⅡ Scene 1 : 出遭い。/完》

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