96 / 275
ActⅡ Scene 4 : 試される良心。⑬
すると彼は待ち望んでいたかのように、ため息に入り混じった艶のある声が漏れた。
もっと艶やかな声を聞いてみたい。
クリフォードは太腿の間で強調している彼のものを直接手の中に包み込む。
華奢な躰は弓なりに反らし、いっそう艶やかな声を上げた。
彼を握る手に強弱をつけながら初めはゆっくりと、徐々にスピードを上げて快楽へ誘ってやる。
すると彼はいっそう弓なりに反らし、日焼け知らずの白い喉仏を披露した。
頬が紅潮している。
焦点の合わない大きく見開いた翡翠の目からは快楽の涙が溜まり、首を振るたびに左右へと散っていく。
彼が乱れる姿は、クリフォードが思っていた以上に美しいものだった。
スラックスの下では強調し、こうしている今も彼を貫きたい衝動に駆られる。それでも、自分の思考はクリフォードが思っていたよりもずっと冷静だった。
クリフォードは犬歯に溜まる唾を咽頭へ押し込むと、露わになっている胸に乗っている桜色の飾りのひとつに吸い付き、血液を奪わないよう気を付けながら甘く噛む。
おそらくこの痕はそう簡単に消えないだろう。頭の片隅でそんなことを思う自分に驚きを隠せない。
それでも、今はこの柔肌を味わいたい。
クリフォードが胸の飾りを吸う。
開きっぱなしの口からはいっそうの嬌声が弾き出る。飛び出した唾液が伝い、下顎から鎖骨へと一筋の線を作り、滴り落ちていく……。
クリフォードがもう一度胸の飾りを強く吸い上げた。
ともだちにシェアしよう!