……さて、次は何をすればいいだろうか。 　思考が停止して、うまく考えが纏まらない。 　洗面台から綺麗な水を注いだ洗面器と布を持ち、ナイトテーブルに置いて、乾いた布に水を含ませていく。 　ふいにくぐもった艶やかな声が上がった。 　その声が作業しているクリフォードの手を止めさせた。 　後ろを振り向けば、彼は苦しそうに身を捩り、喘いでいる。 　媚薬に侵された彼の躰は欲望を解放してくれる相手を探しているようだ。 　艶やかな声を聞いた途端、残り僅かな理性で抑えていたクリフォードの躰も大きく反応した。 　とにかく今は彼が欲しい。 　水気を含む布から手が離れた。 　ブランケットから忍ばせた手はしなやかに伸びる足を這う。それから太腿の間にある彼の欲望に触れた。体内に溜まった熱を解放してやろと指を動かせば、カルヴィンの手が伸びてくる。彼の唇がクリフォードの口を塞いだ。 　舌が口の隙間を縫うようにして滑り込む。クリフォードの舌を捕らえた。 「ん……ぅう」 　熱い吐息に艶やかな喘ぎとクリフォードのくぐもった声。それからリップ音と重ねた舌の濡れた音。暖炉の中にくべらせた薪が乾いた音を奏で、それらが室内に溶け込み、混ざり合う。 　高熱で消耗しきっている躰にこの行為を長引かせるのは疲労を溜めるだけだ。 　クリフォードは巧みに指を動かし、彼の欲望を解き放ってやる。 　焦点の合わない翡翠の目が大きく開き、涙を流す。悲鳴にも似た嬌声が彼の唇から解き放たれる。