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Act Ⅲ Scene 4 : ambush ④

 クリフォードの頷く気配があったかと思えばドアノブを回す音が聞こえた。  二人の気配が通路から消える。  カルヴィンは張り詰めた息を吐いた。  クリフォードとティムが話していた”奴”とはおそらくゴドフリー公爵のことに違いない。しかし理解できないのはクリフォードが話した、”太陽の下で動けない条件は同じ” という言葉だ。あれはいったいどういう意味だろう。  たしかに、クリフォードがヴァンパイアであるならば太陽の下では動けないだろう。陽の光を浴びれば灰と化してしまうだろうから。  けれどもゴドフリー公爵は違う。彼はヴァンパイアではない。たしかに人間離れした容姿をしているが、しかしカルヴィンとは日中に会っている。  これはいったいどういうことなのか。  クリフォードたちの言う、”奴”とは本当にゴドフリー公爵のことなのか?  蹲りながら暫く考え込むものの、今は考え事をしている暇はない。カルヴィンは彼らよりも先に身支度を調え、クリフォードを追わねばならない。おそらくクリフォードが使う出入り口は従業員用の裏口だろう。そう目星を付けたカルヴィンはコートを羽織り、勝手口から少し離れた屋外で彼を待ち伏せる。  やはり自分の読みは正しかった。暫く待っていると、長身の彼が姿を現した。  ああ、彼はどんな姿でも美しいが中でもこの姿が一番いい。底の厚いブーツはクリフォードの足の長さをさらに強調し、少し長めのジュストコールはすらりとした体型をなぞる。

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