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Act Ⅲ Scene 4 : ambush ⑪
「処女の血はまったくもって美味い。しかし中でも君の姉の血液はその上をいく味だった。ありったけの血を飲み干し、殺してしまったことを後悔したほどに、ね。そして君からも姉と同じ血の臭いがした。君の血もいただきたくてね近づいたんだが、クリフォードが邪魔してくれたというわけだ。なあに、君は姉とは違い、永遠に活かしておくよ、わたしの食料として生きていくんだ。思わぬ邪魔が入ったが、まあいい。時期にその男はのたれ死ぬ。言い忘れていたが悪魔の刃には簡単に治癒できないよう猛毒を塗ってある。――さあ、わたしの永遠の食料になれ。カルヴィン・ゲリー。お前の肉体と血、すべてわたしが食してやろう」
残酷な言葉の数々がカルヴィンの心臓を突き刺していく……。
――ああ、姉さん。
シャーリーンはゴドフリーに殺されたのだ。それを知らず、のこのこと口車に乗り、クリフォードを追いかけ回していたなんて!!
カルヴィンの全身から力が抜ける。へなへなと地面に倒れた。
「誰が……お前に渡すと思うか?」
愕然とするカルヴィンの側から低い呻るような声が聞こえて、はっとした。
気が付けばクリフォードはカルヴィンを庇うようにしてゴドフリーと対峙していた。けれども立ち上がろうとする足は力が入らないのだろう。膝が笑っている。それでも懐からダガーを取り出し、カルヴィンを下がらせた。
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