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Act Ⅲ Scene 7 : だから、貴方のせいじゃないですってば! ⑬

 カルヴィンはひとつ喘ぎ、唇で彼の傷をなぞる。クリフォードの肌は浴室から上がったばかりの湿度を含んでいる。しっとりと濡れた触り心地がとても好い。鼻孔から思いきり息を吸い込めば、オークモスの香りがみぞおちをくすぐる。  もう一度、口づけられたい。もっと深く彼を味わいたい。それはカルヴィンがクリフォードに抱いている恋心を受け入れた瞬間だった。突然、躰がふんわりと宙を浮いた。 《Act Ⅲ Scene 7 : だから、貴方のせいじゃないですってば! /完》

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