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Act Ⅲ Scene 8 : 焦がれる熱。 ⑥
骨張った指は思っていたよりもずっと太く感じた。指を咥え込んだ秘部からは圧迫感がカルヴィンを襲う。それでもカルヴィンはクリフォードを欲していた。
「クリフォード、クリフォード」
何度も彼の名を呼ぶは懇願に近いかもしれない。痛みを伴っているのにどうかこの先に進んで欲しいと願っている。
「腹に力を入れてみなさい」
痛みの涙なのか、それtも感じているからなのか。どちらともわからない涙が翡翠の目からぽろぽろと零れ落ちる。クリフォードは額に口づけを落とし、静かに口を開いた。
クリフォードの言葉に藁をも縋る気持ちで頷く。
「良い子だ。ゆっくり息を吐いて――」
彼の言うとおりにすると、秘部は骨張った指を徐々に飲み込んでいく……。締まっている内壁がクリフォードの指を咥え込み、言い知れない圧迫感に苛まれながらも徐々に慣れてきた頃、指は少しずつ中で動きはじめる。
そしてある一箇所に触れた時だった。体内に宿っていたくすぶる炎が一瞬にして大きく燃える。おそろしい熱がカルヴィンを襲った。
押し寄せてくる熱に、これまで感じたことのない高揚感とすさまじい熱がカルヴィンを戸惑わせる。ひっきりなしに甘い嬌声が放たれ、閉じることが困難になった口からは飲み込めなくなった唾液が滴り落ちる。腰はベッドの上で何度も浮き沈みを繰り返した。
快楽の涙が目尻を伝い、流れていく……。
カルヴィンは強烈な快楽に怯えながらクリフォードの名を呼び、合間に嬌声が上がる。欲望から飛び出す蜜はまるで尽きることのない泉のようだ。かつてないほどの恐ろしい快楽に乱れに乱れた。
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