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Act Ⅳ Scene 1 : 最後の決着をこの場所で。⑤

 それでも、今カルヴィンの気持ちを落ち着かせてくれるのは愛する男性――クリフォードの贈り物ただひとつだけなのだ。  カルヴィンはティムの前で女性に扮装した姿を見せると、彼は目を瞬かせ、「まさしく淑女だ。クリフォードはきっと今の君の姿を見たら釘付けになるだろう」と言ってにやりと笑みを浮かべた。  緊張のあまり癇癪を起こしそうになっていたカルヴィンは、ティムの悪戯っぽい笑みのおかげで救われた。 「あの、ドレスをありがとうございます」 「ちょうどドレスを処分したがっている子がいてね、君にぴったりのサイズでよかった。おれが思うに、今、君の姿を見たらクリフォードは釘付けになるだろう」  カルヴィンが頭を下げると、ティムは楽しそうに言った。  カルヴィンはもちろんティムの言葉を真に受けることはできなかった。なにせ女性らしい腰のくぼみも胸の膨らみもないのだから。  それでもほんの少しだけ淡い期待をしてしまう。彼を魅了できるのならやってみたい。  二人は馬車に乗り込むとバラン・ド・ゴドフリー公爵の屋敷へ向かった。

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