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Act Ⅳ Scene 4 : 宿縁。②
「ねぇ? ぼくを貴方の傍に置いて。でないと他の人の所に行っちゃうかもしれない。ぼくを手放してもいいの?」
カルヴィンがそっと囁き、彼は低い声でうめいた。
ああ、そうだ。他の男になんて手放したくない。麦畑の金髪に翡翠色の輝く瞳とほっそりとした長い肢体。自分以外の男にあられもない姿で甘い声を上げている光景なんて考えたくもない。
「君はぼくを誘惑するべきではなかったんだ」
「それでも、貴方はぼくを求めている」
カルヴィンの言う通りだとクリフォードは思った。細い首に巻きつけていたドレスを頭から抜き取り、重力に任せて滑らせる。クリフォードは柔肌に唇を置くと下肢へと滑っていくドレスを追った。S字に曲がった鎖骨を抜け、胸骨を通る。指で触れているつんと尖った飾りのひとつを口に含んだ。カルヴィンは悩ましげな声を上げ、クリフォードにしがみつく。
ふと視線を上げれば、カルヴィンの頬がピンク色に染まっているのに気がついた。何もこれが初めての行為ではないのに、彼はこうやっていつまでも新鮮な表情を寄越す。
クリフォードはもっと彼の甘い声を聞きたいと思った。舌を使い、あるいは口や歯など、あらゆる方法を使って彼の飾りを交互に愛撫した。クリフォードの愛撫に応えたふたつの飾りは腫れぼったく膨れ上がり、紅色に染まっている。クリフォードの唾液でしっとりと濡れた飾りはまるで朝露を纏った薔薇の蕾のようだ。クリフォードはもう一度、胸の上で強調している飾りを吸い上げた。カルヴィンは喜々とした声を上げ、躰を仰け反らせる。
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