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epilog④

 同性を恋人に持つと政府から目を付けられてしまう。人目につくあからさまな行為はいけないと抗議したのに、クリフォードは、「こっちは躰を張って悪魔から人々を守る抜いているのだからそれくらいは許される」と言い張った。  もう! と小さく毒づいてみるものの、愛する男性に嫉妬されるのは悪い気がしない。カルヴィンは彼の胸板に頬を乗せ、うっとりと広場を見つめた。するとバーの片隅でティムの側にいる金髪の青年が目に入った。彼はバランの元で働いていた世話係だった。  クリフォードはバラン亡きあと、彼の下で働いていた人々の意思を尊重しながらも、ことごとくに手を差し伸べ、彼らには次の働き場所の援助をすると共に、自分の領地と加えてバランの領地も面倒を見ることにした。今やバランの屋敷はクリフォードが買い取り、地下は貯蔵庫に。一階からは火事や水害などで家を無くした人々が暮らす避難所のようになっている。  とはいえ、バランの下で働いていた人々はあの青年と同じように殆どがクリフォードの元で働いている。おかげで彼の屋敷は以前にも増してさらに賑わいを見せている。そういうこともあってか、今では彼の生い立ちを侮辱するゴシップ記事は見かけなくなり、代わりに人々を救った偉大な紳士と讃えられている。自分が愛した男性が世間からも受け入れられることが、カルヴィンは嬉しくてたまらない。

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