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新人クンにはまだ早い 2

 健滋は表情を変えずに、まだ硬いままのペニスを抜くと、外したゴムをティッシュにくるんで、ゴミ箱に放り込んだ。 「え、そのちんこどうするのさ」  事の終始を見ていた直純が言うと、健慈は冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出しながら答えた。 「どうもしねえよ。放っときゃ収まる」 「なにそれもったいない。紘弥くんのお尻で抜かないなら僕で抜いてよ」 「何言ってんだ。客が来たらどうすんだよ」 「僕もう仕事終わったもん。楽しそうだから見てただけ」  この店──李紹苑(りしょうえん)では、基本的にキャストは一日に一人しか客の相手をしない。一人の客が満足するまで、じっくりと恋人同士のように愛し合う。客の時間が許す限り、二人きりの甘い逢瀬を味わうことができるのが最大の売りだった。  キャストの身体の負担になるような過激なプレイができない代わりに、時間を気にせずにキャストを独り占めし、コースにもマニュアルにもとらわれない濃密な行為を楽しめる。だからこそ客は皆夢中になり、再び足を運んでくれるのだ。  時間の制限がないのだから、もちろん単価はとびきり高い。そしてそれを惜しみなく払える富裕層だけがこの店の会員になることができたし、ここの存在を知ることができた。 「なんだ、そういうことなら早く言えよ」  そう言って、健慈は直純に歩み寄った。 「言っとくけどお前相手に容赦はしねえからな。足腰立たなくなっても文句言うなよ」 「えっ、ウソ、健慈に本気出されたら瞬殺なんだけど!?」  身を引こうとした直純の腰を健慈はつかむ。そしてとても楽しそうな声で言った。 「後輩に可愛いイキ顔見せてやれよ。ほら、自分で言い出したんだからさっさとケツ出せ」  抵抗する暇も与えずに、健慈はあっという間に直純の下着を下ろしてしまう。すでに客の相手をした後とあって、まだぽってりと火照りを残したペニスが露わになった。 「ん、まだトロトロだな」  指で直純の具合を確かめて、健慈は手際よくゴムを着けると、有無を言わさずに後ろから直純の腰を貫いた。 「あああぁん!」  直純の高い声が上がる。ぼんやりと二人の様子を眺めていた紘弥は、驚いたように目を見開いた。  ほとんど間を置かずに、ぬぷっぬぷっと卑猥な音が響き始め、直純はソファにすがりついた。 「あっ、あっあっあっ、やだぁっ、その腰遣いやめてよぉ……!」 「なんで? 気持ちいいの大好きだろ?」 「あっだめっ……ばかぁ、おしりおかしくなっちゃ……ふぁああん!」  見る間に乱れ始めた直純に、紘弥は顔を赤くして見入っていた。その紘弥の髪をいじりながら、悠己は言う。 「紘弥くんがデビュー前じゃなかったら、あんなにされちゃってたんだよ? こわいねー」 「何だよ、サービスしてやってるんじゃねえか」  健慈はなお楽しげにそう言って、直純の尻に腰を打ちつけた。 「やあんっ……! やっ、やだよぉっぼくもオナホみたいにしてぇ……!」 「何エロいこと言ってんだ。こんなとろっとろのしゃぶりついてくるような尻して、今日はどこの社長を骨抜きにしてきたんだ?」 「あああっ……! ぼくもうえっちしてきたあとなのにぃっ……そんな突き方しないでよおっ……!」  直純の声には涙が混じり始めていた。健慈はしかし、責める手を緩める気配はこれっぽっちもなかった。 「お前の尻で抜いていいんだろ? さすが、スゲー気持ちいいぜ。イイとこ突くとしゃぶりついてきて、精子欲しがってるとしか思えねえもん」 「やだああ……違うもん健慈がいじめるからあぁ……あああもおだめえぇあたまヘンになっちゃうう……っ!」  直純はぐすぐすと泣き出して、身体をひくつかせながらソファにすがりついていた。 「ほんと、めちゃくちゃいいわお前の尻。さすが李紹苑、名器しかいねえ。紘弥もずっと吸い付いてきてやばかったからな。おい直純、根元まで突っ込んで出すからな、しっかり搾れよ」 「やだやだやだぁっ……! ぼくさっきからずっとイッてるのわかってるくせにぃ……! おちんちんまでばかになっちゃうぅぅぅ……!」 「あー甘イキしてんのかお前。えろい身体してんなぁ……んっ……! あっ、あーすげぇ……あーっ……すげえ搾り取られる……!」  呻くように言って、健慈は直純の尻に何度も腰を強く押し付けた。ペニスを深く深く飲まされて、直純は長い泣き声を漏らす。  同僚同士の激しいセックスは、健慈が直純の奥で射精して、ようやく終わったようだった。  健慈は直純の中で出し切るようにひとしきり腰を揺らすと、おもむろにペニスを抜いて後始末をし、満足そうに空いていたソファに身を沈めた。 「……は……もお……しんじらんな…………」  一方直純はソファにしなだれかかって、局部をぐっしょりと濡らしたまま脚を投げ出していた。その様子を見て、悠己は呟く。 「すっごい、男に犯されましたって感じ。ちょーエロい」  直純は切れ切れに息をしながら、言った。 「悠己もいっぺん健慈にヤられてみたらいいよ……もう……無理矢理メスにされたって気分…………」 「えぇ……なにそれこわい……」  先輩の本気のセックスを間近で見せられた紘弥は、再び勃起したペニスを隠しながら顔を赤くしていたし、悠己も正直尻がうずいていてたまらなかった。  客が来るまでこのうずきに耐えなければならないのか、という切なさを覚えつつ、同時に今日も客に犯してもらえるのだと思うと、楽しみでならなかった。いやらしい子だとなじられるのも、感じやすい子だと褒められるのも好きだった。  待つ時間を潰すために、悠己は紘弥の熱いペニスに手を伸ばす。両手で包み込んで丁寧に可愛がってやると、紘弥はすぐに可愛い声を上げ始めた。

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