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4-ゆらぐな危険!(16)

郵便局までは徒歩で十分強。封筒を紙袋にいれててくてく歩いていく。 なにやら雲行きが怪しい。事務所に帰るまでもってくれよと思いながら、郵便局についた。 窓口の営業時間の終了が近いからか、整理券を取ると五人待ちだった。 じりじりと待って、ようやく順番が回ってきた。 数十通の封筒を一気に処理してもらう。 料金を支払ってさっさと外に出ると、だいぶ空が重たくなってきていた。 早足で帰路につくも、途中からぽつぽつと降り始め、道程の三分の二を過ぎたところで、それはあっという間に豪雨になった。 叩きつけるような大粒の雨。顔に当たるとかなり衝撃が大きい。 思わず顔をしかめて小手をかざし視界だけは確保して、事務所のあるビルの入り口を目指す。 俺の他にも、ゲリラ豪雨に悲鳴を上げる人が屋根を求めて走り回っている。 往きに降られなくて良かった。 紙の封筒なんて、この雨に当たったらあっという間にひどいことになっていただろう。 あと少しだ。 あとちょっとでビルのエントランスに入るというところで、中から飛び出してきた人とぶつかりそうになり、慌てて避けた。 エントランスに入り、息をきらして膝に手をついて屈みこむ。 頭のてっぺんから爪先に至るまで余すところなくずぶ濡れだ。 あーあ。濡れた衣服が肌に貼りついて不快なことこの上ない。 最悪。 「馬鹿か颯人!そんな格好で外うろつくとか、もう襲ってくださいって言ってるようなもんだろが!!」 傘を閉じながら後から入ってきた悠さんが怒っている。 さっき飛び出してきたのは悠さんだったらしい。 「しょうがないじゃないですか、突然降ってきたんですから」 「にしてもだ!なにも無理やり雨の中を突っ切る馬鹿があるか!こんなの通り雨なんだから雨宿りして止むの待ってればいいだろ!」 「そういう考え方もありますね」 「ありますね、じゃねえだろが!それしかねえよ!」 俺は下唇を噛んで俯いた。 「だって。雨がいつ止むかなんて分かんないじゃないですか。悠さん待たせてましたし。……約束、してましたし。……早く、帰りたくて」 「なっ……そんなのっ…………おまっ……んぁぁああとりあえず馬鹿野郎!」 懐柔成功。とりあえずで罵った悠さんは顔を赤くして俺を抱きしめた。 「颯人のためなら俺はいつまでだって待ってるから!だから無茶すんじゃねえ!」 「……ありがとう、ございます」 このままだと悠さんまで濡れてしまうなと思った俺は、抱擁をとこうと少しもがいた。 ……ん? 「悠さん」 「な、何だよ」 「なんで腰が引けてるんですか?」 「言うな……っ!自分でも気づかないようにしてんだから……!颯人のせいなんだからな……!」 押し殺した声で言う悠さん。 試しに腰の引けた下半身を無理やり引き寄せて、あぁ、と納得した。 「こんなところで発情するとか、変態ですね」 「いやいや颯人お前、これはいたってノーマルな反応だぞ?!今の自分の格好鏡で見てみろ。この歩く18禁!」

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